【’25日本国際博覧会プロデューサー編】
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AAFの設立1周年の記念レクチャーとして2011年に開催をはじめましたDレクはこれまで、【現代美術家・アーティスト編】、【ファッション・テキスタイルデザイナー編】、【グラフィック・アートディレクター編】、【インテリア・プロダクトデザイナー編】、そして【建築家編】と、5つのカテゴリーで活躍されるクリエーターの方たちに参加をいただきました。そして2017年5月。同居いたしておりました ナガオカケンメイさん率いるD&DEPARTMENT の 移転に伴い、2年間の休止をしておりましたが、LONG LIFE DESIGNを提唱されたナガオカさんの意思を継ぎ、「Aレク」と名称を変更し継続することにした2019年は【構造家編】を、2020年-2021年は【ファッションデザイナー編・アーティスト編・ディレクター編】を開催しました。

2000年にナガオカさんから依頼され、20代のころ、この建築のリノベーションの設計を担当した、当法人の代表を務める平沼孝啓が、「地域の日常にある建築に、継続のあり方を探ったプロジェクト」と称した場を利用し、現在、私たちAAFのスタッフたちが、日常に活動する場での開催となりますが、このような建築の文化に深いご理解とご興味を持たれる皆さまの、オフ会として、または勉強会の場として、建築やデザインに触れる「小さくて身近」な、「交流や集会の場」となることを目指しています。この建築が所在する大阪・南堀江は、道頓堀川の畔という立地から、島根や山口、高知や香川から木材が運ばれ、製材をされる倉庫や工場が多く存在しました。その関係から約60年前に家具工場として造られたこの建築は、約30年前に刷毛ブラシの制作所として受け継がれ、約15年前にロングライフデザインストアとして息を吹替えました。この系譜を受け、「どこにでもある日常の建築を」に価値を与えられた意図から、建築の文化活動を担う私たちAAFが、このバトンを落とすことなく、受け継いでいきます。

いよいよ万博開催直前となる2025 年新春も、3 年連続で、’25 日本国際博覧会プロデューサーの皆さまにご登壇いただきます。乞うご期待ください。

2023年12月22日 NPO/AAF

The D Lecture, which started in 2011 as a lecture commemorating the 1st anniversary of the establishment of AAF, has so far been attended by [contemporary artists/artists], [fashion/textile designers], [graphic art directors], [interior/product] designers] and [architects]. Creators active in two categories participate. And May 2017. Due to the move of D&DEPARTMENT led by Mr. Takeaki Nagaoka, who was living together, we took a two-year hiatus, but changed the name to "A-Rec" to inherit Mr. Nagaoka's intention. In 2019, we held [Structural Engineer Edition], and in 2020-21, we held [Fashion Designer Edition, Artist Edition, and Director Edition].
In the New Year of 2025, just before the Expo, for the third consecutive year, the producers of the 2025 Japan World Expo will be on stage. Please look forward to it.


'25日本国際博覧会プロデューサー編

2025年 1月 23日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 23, 2025 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

小山薫堂(こやま・くんどう) 放送作家・脚本家
1964年熊本県生まれ。日本大学芸術学部放送学科在籍中に放送作家としての活動を開始。 「料理の鉄人」「カノッサの屈辱」など斬新なテレビ番組を数多く企画。映画「おくりびと」で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。執筆活動の他、京都芸術大学副学長、下鴨茶寮主人、2025年大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーなどを務める。「くまモン」の生みの親でもある。


2025年 1月 24日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 24, 2025 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

小橋賢児(こはし・けんじ) クリエイティブディレクター
1979年東京都生まれ。88年に子役としてデビューし、NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」など数多くのドラマ、映画、舞台作品に出演。2007年に俳優活動を休止し、米国留学など世界中を旅した後、映画、イベント制作を開始。「ULTRA JAPAN」などの大型海外イベントを日本で実現させ、クリエイティブディレクターも務めてきた。 17年からは未来型花火エンターテイメント「STAR ISLAND」の総合プロデュースを務め、内閣府主催「クールジャパン・マッチングフォーラム2017」の審査員特別賞を受賞。19年の東京モーターショーでは、500機のドローンを使用した夜空のスペクタルショー「CONTACT」を仕掛け、20年に「第6回JACEイベントアワード」最優秀賞・経済産業大臣賞(日本イベント大賞)を受賞。東京2020パラリンピック競技大会では、閉会式のショーディレクターを務め、2025年に開催予定の日本国際博覧会(大阪・関西万博)催事企画プロデューサーに就任。


2025年 1月 30日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 30, 2025 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

河森正治(かわもり・しょうじ) アニメーション監督
『マクロス』シリーズ、『アクエリオン』シリーズ(原作、監督、メインメカ)、『機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー』(メカスタイリング)、宮沢賢治の半自伝的アニメーション『イーハトーヴ幻想 KENJIの春』(原作、監督)、『攻殻機動隊』、ソニー“AIBO”『ERS-220』、日産デュアリス『パワード・スーツ デュアリス』、『新世紀GPXサイバーフォーミュラ 』、『アーマードコア』(メカデザイン)など。


2025年 1月 31日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 31, 2025 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

藤本壮介(ふじもと・そうすけ 建築家
1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、00年藤本壮介建築設計事務所を設立。14年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、15、17、18年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、19年、津田塾大学小平キャンパスマスタープラン策定業務のマスターアーキテクトに選定、20年、2025 日本国際博覧会の協会事務局会場デザインプロデューサーに就任。21年には大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事基本・実施設計業務 最優秀者に選定される。




 



藤本壮介(ふじもと・そうすけ
建築家

1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、00年藤本壮介建築設計事務所を設立。14年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、15、17、18年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、19年、津田塾大学小平キャンパスマスタープラン策定業務のマスターアーキテクトに選定、20年、2025 日本国際博覧会の協会事務局会場デザインプロデューサーに就任。21年には大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事基本・実施設計業務 最優秀者に選定される。



平沼孝啓(ひらぬま・こうき)
建築家
www.khaa.jp/
1971年大阪生まれ。 ロンドンのAA スクールで建築を学び、 99年 平沼孝啓建築研究所設立。 主な作品に、デザインリサイクルストア 「D&DEPARTMET PROJECT」
のコンバージョンや、東京大学キャンパスに設計した 環境型建築「東京大学くうかん実験棟」などがある。主な受賞にイノベイティブ・アーキテクチュア国際建築賞(イタリア)やウッド・アーキテクチャー・アワード(アメリカ)、日本建築学会教育賞など、国内外でも多数の賞を受賞している。

SOU FUJIMOTO
architect www.sou-fujimoto.net/   
Born in Hokkaido in 1971. After graduating from the Department of Architecture, Faculty of Engineering, the University of Tokyo, he established Sou Fujimoto Architects in 2000. He won the highest award in international design competitions in various European countries in 2015, 17 and 18 following the Grand Prize in the French Montpellier International Design Competition (Larble Blanc) in 2014. In Japan, he was selected as a master architect for the master plan formulation work at Tsuda College Kodaira Campus in 19 and was appointed as a design producer at the secretariat of the Japan International Exposition in 2025. In 2009, he was selected as the best person in the basic and implementation design work for the construction of the Oita Airport Kaijo Access Passenger Terminal.
KOHKI HIRANUMA
architect  www.khaa.jp/
Born in Osaka in 1971. He is AA in London. He studied architecture at school and established Takahiro Hiranuma Institute of Architecture in 1999. His main work is the design recycling store "D & DEPARTMET PROJECT" And the environmental architecture "The University of Tokyo Kukan Laboratory Building" designed on the University of Tokyo campus. He has received numerous awards both at home and abroad, including the Innovative Architecture International Architecture Award (Italy), the Wood Architecture Award (USA), and the Architectural Institute of Japan Education Award.
 


日時

2025年
1月 23日(木) 小山薫堂
1月 24日(金) 小橋賢児
1月 30日(木) 河森正治
1月 31日(金) 藤本壮介
 
(各回共通)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了

会場

平沼孝啓建築研究所
大阪市西区南堀江2-9-14 4F
https://khaa.jp/





地下鉄千日前線
桜川駅(5番出口)より北西へ徒歩約3分
地下鉄四つ橋線
四ツ橋駅(5番出口)より南西へ徒歩約10分
地下鉄長堀鶴見緑地線
西大橋駅(3番出口)より南へ徒歩約15分
入場 1,000円
定員 60名(当日会場にて先着順座席選択)
申込  
※1 当日の受付は18時30分より開始いたします。 (先着順)
お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。
あらかじめご了承ください。
問合せ

AAF ( Art & Architect Festa )
特定非営利活動法人(NPO法人)
アートアンドアーキテクトフェスタ

Eメール info@aaf.ac
ウェブ www.aaf.ac




第43回 2025年 1月23日(木)
ゲスト 小山薫堂 放送作家・脚本家

 
第44回 2025年 1月24日(金)
ゲスト 小橋賢児 クリエイティブディレクター

 
第45回 2025年 1月30日(木)
ゲスト 河森正治 アニメーション監督

 
第46回 2025年 1月31日(金)
ゲスト 藤本壮介 建築家



アートアンドアーキテクトフェスタ
Art & Architect Festa. AAF とは

特定非営利活動法人(NPO法人) アートアンドアーキテクトフェスタは、さまざまな展覧会やワークショップなどの活動を通して、建築家による芸術と社会環境の発展を目指すNPO法人です。

 
建築学生が合宿にて制作を行う建築学生ワークショップ 醍醐寺2024
35歳以下の若手建築家による建築の展覧会 (U-35 Under 35 Architects exhibition 2023)


第39回 2024年1月18日(木)
  落合陽一
メディアアーティスト
第40回 2024年1月19日(金)
  中島さち子
音楽家・数学研究者・STEAM 教育者
第41回 2024年1月25日(木)
  石黒浩 
研究者(ロボット学)
第42回 2024年1月26日(金)
  宮田裕章
研究者(データサイエンス)

第35回 2023年1月19日(木)
  河P直美
映画監督
第36回 2023年1月20日(金)
  宮田裕章
研究者(データサイエンス)
第37回 2023年1月26日(木)
  石川勝 
プランナー
第38回 2023年1月27日(金)
  藤本壮介 
建築家

   
第33回 2022年1月20日(木)
  原研哉
アートディレクター
第34回 2022年1月21日(金)
  佐藤可士和 
クリエィティブディレクター
   
   

 



藤本壮介(ふじもと・そうすけ
建築家

1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、00年藤本壮介建築設計事務所を設立。14年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、15、17、18年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、19年、津田塾大学小平キャンパスマスタープラン策定業務のマスターアーキテクトに選定、20年、2025 日本国際博覧会の協会事務局会場デザインプロデューサーに就任。21年には大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事基本・実施設計業務 最優秀者に選定される。



平沼孝啓(ひらぬま・こうき)
建築家
www.khaa.jp/
1971年大阪生まれ。 ロンドンのAA スクールで建築を学び、 99年 平沼孝啓建築研究所設立。 主な作品に、デザインリサイクルストア 「D&DEPARTMET PROJECT」
のコンバージョンや、東京大学キャンパスに設計した 環境型建築「東京大学くうかん実験棟」などがある。主な受賞にイノベイティブ・アーキテクチュア国際建築賞(イタリア)やウッド・アーキテクチャー・アワード(アメリカ)、日本建築学会教育賞など、国内外でも多数の賞を受賞している。

SOU FUJIMOTO
architect www.sou-fujimoto.net/   
Born in Hokkaido in 1971. After graduating from the Department of Architecture, Faculty of Engineering, the University of Tokyo, he established Sou Fujimoto Architects in 2000. He won the highest award in international design competitions in various European countries in 2015, 17 and 18 following the Grand Prize in the French Montpellier International Design Competition (Larble Blanc) in 2014. In Japan, he was selected as a master architect for the master plan formulation work at Tsuda College Kodaira Campus in 19 and was appointed as a design producer at the secretariat of the Japan International Exposition in 2025. In 2009, he was selected as the best person in the basic and implementation design work for the construction of the Oita Airport Kaijo Access Passenger Terminal.
KOHKI HIRANUMA
architect  www.khaa.jp/
Born in Osaka in 1971.Studied architecture at AA School in London and established Kohki Hiranuma Architect & Associates Co,.LTD in 1999.His main work is the design recycling store "D & DEPARTMET PROJECT" And the environmental architecture "The University of Tokyo Kukan Laboratory Building" designed on the University of Tokyo campus. He has received numerous awards both at home and abroad, including the Innovative Architecture International Architecture Award (Italy), the Wood Architecture Award (USA), and the Architectural Institute of Japan Education Award.

第29回 2022年1月18日(火)
 

齋藤精一
アーティスト

第30回 2022年1月19日(水)
  ミヤケマイ 
アーティスト
第31回 2022年1月24日(月)
  森永邦彦
ファッションデザイナー
第32回 2022年1日25日(火)
  熊切秀典
ファッションデザイナー

第25回 2020年1月23日(木)
 

松村光
ファッションデザイナー

第26回 2020年1月24日(金)
  山縣良和 
ファッションデザイナー
第27回 2020年1月30日(木)
  名和晃平
アーティスト
第28回 2020年1日31日(金)
  宮永愛子
アーティスト



<ファッションデザイナー編>
太田伸之(おおた・のぶゆき

実業家

1953年三重県生まれ。1977年明治大学経営学部を卒業後渡米。8年間ニューヨークでファッション記者として活躍。1985年帰国し「東京コレクション」の運営母体を設立。現在も日本ファッションウィーク推進機構理事として若手デザイナーらを支援している。2013年から18年まで官民投資ファンド・クールジャパン機構社長。



<アーティスト編>
南條史生(なんじょう・ふみお

美術評論家

1949年東京生まれ。1972年慶應義塾大学経済学部、1977年文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。国際交流基金等を経て2006年より森美術館館長。ベネチア(日本館:1997)、台北(1998)、横浜(2001)、シンガポール(2006,2008)、茨城県北(2018)、ホノルル(2017)等数々の芸術祭のアートディレクションを担当。森武術館にて建築関連では、20世紀後半の実験的建築(2004-5)、ル・コルビュジェ(2007)、メタボリズム(2011-2)をテーマとした展覧会を実現。近著に「アートを生きる」(角川書店/2015)がある。

NOBUYUKI OTA
industrialist
Born in Mie Prefecture in 1953. After graduating from the Faculty of Business Administration of Meiji University in 1977, moved to the United States. Active as a fashion reporter in New York for eight years. Returned to Japan in 1985 and established the management body of the "Tokyo Collection". He is still supporting young designers as a director of the Japan Fashion Week Promotion Organization. From 2013 to 2018, President of Cool Japan Fund, a public-private investment fund.
FUMIO NANJO
Art critic
Born in Tokyo in 1949.Graduated from Keio University's Faculty of Economics in 1972, and graduated from the Department of Philosophy and Art History in the Faculty of Letters in 1977. Director of Mori Art Museum since 2006 after working for the Japan Foundation. In charge of art direction for various art festivals such as Venice (Japan Pavilion: 1997), Taipei (1998), Yokohama (2001), Singapore (2006, 2008), Kita Ibaraki (2018), Honolulu (2017). At the Mori Martial Arts Museum, an exhibition on the theme of experimental architecture in the latter half of the 20th century (2004-5), Le Corbusier (2007), and Metabolism (2011-2) was realized. A recent book is “Living Art” (Kadokawa Shoten / 2015).
 


平沼孝啓(ひらぬま・こうき)
建築家
www.khaa.jp/
1971年大阪生まれ。 ロンドンのAA スクールで建築を学び、99年 平沼孝啓建築研究所設立。 主な作品に、デザインリサイクルストア「D&DEPARTMET PROJECT」 のコンバージョンや、東京大学キャンパスに設計した環境型建築「東京大学くうかん実験棟」などがある。14年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展。18年日本建築学会教育賞。

KOHKI HIRANUMA
architect  www.khaa.jp/
Born in 1971 in Osaka. Kohki Hiranuma Architect & Associates was established in 1999, after studying architecture at AA School in London. His representative works includes conversion project "D&DEPARTMENT PROJECT", and environmental architecture designed using sustainable wood (from thinning), "The University of Tokyo Space Lab" located inside The University of Tokyo. In 2014, He participated in Venice Biennale International Architecture Exhibition.18th Architectural Institute Education Award.


第21回 2019年2月28日(木)
 

稲山正弘
構造家

第22回 2019年3月1日(金)
  陶器浩一 
構造家
第23回 2019年3月3日(土)
  腰原幹雄
構造家
第24回 2019年3日4日(日)
  渡辺邦夫
構造家



佐藤淳(さとう・じゅん
構造家

1970 年愛知県生まれ。
00 年佐藤淳構造設計事務所設立。
東京大学准教授(AGC 寄付講座)。
作品に「共愛学園前橋国際大学4号館
KYOAI COMMONS」
「プロソリサーチセンター]
「武蔵野美術大学美術館・図書館」
「地域資源活用総合交流促進施設」
「ヴェネチアビエンナーレ2008」。
建築家との協働で、数々の現代建築を
新たな設計理念によって実現させてきた。



平沼孝啓(ひらぬま・こうき)
建築家
www.khaa.jp/
1971年大阪生まれ。
ロンドンのAA スクールで建築を学び、
99年 平沼孝啓建築研究所設立。
主な作品に、デザインリサイクルストア
「D&DEPARTMET PROJECT」
のコンバージョンや、
東京大学キャンパスに設計した
環境型建築「東京大学くうかん実験棟」
などがある。
14年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展

JUN SATOU
Structure Engineer  
Born in 1970 in Aichi.JunSato Architecture Office was established. In 2000. His representative works are "KYOAI COMMONS",
"Prostho Research Center",Musashino Art University Museum of Art and Library","Comprehensive Exchange promotion facility for utilizing regional resources",and Venice Biennale International Architecture Exhibition2008.
KOHKI HIRANUMA
architect  www.khaa.jp/
Born in 1971 in Osaka. Kohki Hiranuma Architect & Associates
was established in 1999, after studying architecture at AA School in
London. His representative works includes conversion project "D&DEPARTMENT PROJECT", and environmental architecture designed using sustainable wood (from thinning), "The University of Tokyo Space Lab" located inside The University of Tokyo. In 2014, He participated in Venice Biennale International Architecture Exhibition.

第17回 2016年2月4日(木)
 

石上純也
建築家

第18回 2016年2月5日(金)
  藤本壮介
建築家
第19回 2016年2月6日(土)
  田根剛
建築家
第20回 2016年2日7日(日)
  重松象平
建築家

第13回 2015年2月20日(土)
  服部滋樹
クリエイティブディレクター
第14回 2015年2月21日(日)
  五十嵐久枝
インテリアデザイナー
第15回 2015年3月21日(土)
  関祐介
空間デザイナー
第16回 2015年3月22日(日)
  柳原照弘
プロダクト / 空間デザイナー

第9回 2014年2月23日(日)
  長嶋りかこ
グラフィックデザイナー
第10回 2014年3月8日(土)
  佐野研二郎
アートディレクター・クリエイティブディレクター
第11回 2014年3月15日(土)
  安積朋子
インテリアデザイナー
第12回 2013年3月30日(日)
  五十嵐瞳
プロダクトデザイナー

第5回 2012年4月20日(金)
  菱沼良樹
ファッションデザイナー
第6回 2013年1月11日(金)
  皆川明
ファッションデザイナー
第7回 2013年2月28日(木)
  須藤玲子
テキスタイルデザイナー
第8回 2013年4月6日(土)
  matohu
堀畑裕之 関口真希子

ファッションデザイナー

第1回 2011年6月24日(金)
  名和晃平
美術家
第2回 2011年10月28日(金)
  高嶺格
美術家
第3回 2011年12月16日(金)
  ヤノベケンジ
現代美術家
第4回 2012年2月24日(金)
  束芋
現代美術家
       


ナガオカケンメイ(ながおか・けんめい)
デザイナー
www.d-department.com/jp/

1965年北海道生まれ。
日本デザインセンターを経て、
ドローイングアンドマニュアルを設立。
00年 デザイナーが考える消費の場を追求した
デザインとリサイクルを融合する新事業
「D&DEPARTMENT PROJECT」を開始。
2009年 日本をデザインの視点で案内する
ガイドブック「d design travel」を発刊。


平沼孝啓(ひらぬま・こうき)
建築家
www.khaa.jp/
1971年大阪生まれ。
ロンドンのAA スクールで建築を学び、
99年 平沼孝啓建築研究所設立。
主な作品に、デザインリサイクルストア
「D&DEPARTMET PROJECT」
のコンバージョンや、
東京大学キャンパスに設計した
環境型建築「東京大学くうかん実験棟」
などがある。
14年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展

KENMEI NAGAOKA
designer  www.d-department.com/jp/
Born in 1965 in Hokkaido. Drawing and Manual was established
after working at Nippon Design Center Inc. In 2000,
a new solution project between design and recycling,
D&DEPARTMENT PROJECT  was developed, for the designers in pursuit of consumption. A guide book compilation from the designer's viewpoint, "d design travel" is published since 2009.
KOHKI HIRANUMA
architect  www.khaa.jp/
Born in 1971 in Osaka. Kohki Hiranuma Architect & Associates
was established in 1999, after studying architecture at AA School in
London. His representative works includes conversion project "D&DEPARTMENT PROJECT", and environmental architecture designed using sustainable wood (from thinning), "The University of Tokyo Space Lab" located inside The University of Tokyo. In 2014, He participated in Venice Biennale International Architecture Exhibition.


'25日本国際博覧会プロデューサー編


2023年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第4回目は昨年もご登壇いただいた宮田裕章さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 満席の会場でゲストの宮田さんの建築愛をお聞きでき、一層楽しい開催となりました。

藤本宮田さんは建築・アート、デザイン等々を含めて、めちゃめちゃ詳しくて、しかも、愛を注いでくれてますけど、日本のクリエイティブ産業の強みは、どこにあると言えるんでしょうね。

宮田建築は日本のいわゆるアーティスト・クリエイターコミュニティーの中で客観的に世界を見た時に、世界的なレベルでトップの一角ですよね。やっぱり安藤さんや磯崎さん、SANAA他、本当に素晴らしい建築家がいて、世界でも評価されている。クリエイター集団として、成功されていると思います。一方で、アートはなかなか・・・もちろん草間彌生さんとか、素晴らしいトップアーティストはいっぱいいらっしゃるんですけども、相対的に見ると日本のクリエイターや各分野ごとのコミュニティーというのは、それぞれ栄枯盛衰の中で色々な課題があるような気がします。業態によるんだと思いますね。

平沼:ではその建築の分野で、逆に弱さを感じるところって何ですか。

宮田:建築は今、ゴールデンエイジですからね。例えば、アートの弱さって何かっていうと、言語化することを嫌うアーティストが結構日本では多いんですよ。建築が何で強いかというと、もう藤本さん、平沼さんをはじめとして、もう皆さん口が達者で(笑)。

 


藤本はっはっはっは

宮田:口が達者って言うと言葉が悪いですけど、日本の建築家教育で、おそらく言語化を含めたいろいろな高等教育をしっかり受けているので、英語も達者だったりつくりたいものを明確に説明できる能力がすごく高いと思うのです、建築家の方々は。アーティストはどちらかというと、阿吽の中で、語るのは野暮だって考える人たちが結構多。そのため、日本ではすごく評価されていても、他の文化圏から見たら、全く行間というものが伝わらないんですよね。だから、行間を言葉にできる力を持った建築家集団っていうのはやはり強い部分がありますよね。

平沼今日安藤さんから「藤本は貫禄がない」と言われました(笑)。

宮田・藤本:はっはっはっはっは

平沼:いつもヘラヘラ笑ってると。建築家は、磯崎さんや自分も50代の頃にもう少し威厳があったと(笑)。 そこが弱さなんじゃないかという気がして。

 

 

宮田いや、藤本さん平沼さんの世代から下は寄り添う強さを持ってますよね。それはすごい強さだと思います。これまでの建築のようにある種、神がかった光を示していく建築も美しいと思うんですよ。今後もそういう建築が時代の一角を占めていくという部分もあると思うんですけれども、僕が藤本さんの建築をリスペクトしているのは圧倒的な存在感がありながらも、その空間に寄り添うような優しさもあるところ。お互いが肯定されるような空間をつくってそこに居る多様な人たちに寄り添う眼差しってすごく大事なところで、これからの建築ではより必要とされてくるんじゃないかなと。上の世代の人たちは自分の建築に不純物が入るのを嫌いますよね。でも万博なんてもうその象徴ですが、改めて万博はやはり藤本さんの天職だなと思うのは、あの玉石混交なパビリオンを許容していくという。

藤本:ふふふっ

宮田:藤本さん、これいいんですかって僕が言っちゃったぐらいなんですけど、いやいやいいんですよ、いろいろあった方が、万博じゃないですかって(笑)。様々なものを飲み込む器の大きさが半端ない。

平沼:許容する力は半端ないですよね、藤本さん。

宮田:やはり多様性に対する共感度を持つということも、ここから先の時代の建築家に必要なことになってくるんだと思いますね。

2024年 1月 26日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 27, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

宮田裕章(みやた・ひろあき) 慶応義塾大学教授
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。保健学博士(論文)2015年5月より現職。 大阪大学医学部招へい教授、2025日本国際博覧会テーマ事業プロデューサー。データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。宮田が共創する社会ビジョンの1つは、いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”である。


2023年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第3回目は石黒浩さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの石黒さんの毒舌が大変面白く、大阪ならではの開催になりました。

藤本テクノロジーって、コンピュータの中と身体を作っているアナログなところがまさに関係しているというところであり、それが石黒さんの研究の肝ですよね。その2つの関係が連動し始めると無敵になるっていう、そのあたりをお聞きしたいです。

石黒:僕はテクノロジーと、アナログっていう生物的な体が一緒になってるものを人間と呼んでいて、そこは疑いがないんですよ。例えば生まれてすぐにワクチンや抗生物を入れるし、こんなの人工物ですからね。だから人間って人工物と合体しなかったら人間になれないのに、それを忘れて自然食品がいいとか言っていますが、健康に気をつけようと、いろんな怪しいほとんど効果のない健康食品にお金をかけたり、これを飲んだら痩せるみたいな薬を山盛り買いますよね。健康器具だっていっぱいありますけどほとんど効果がないじゃないですか。あれ効果がないからまた次のやつにだまされて買うわけでしょ。僕はね、とりあえず全部騙されます。

平沼騙されるんですか(笑)。

石黒全部買ってます。

平沼え?ちゃんと試してみるんですか。

石黒試してみます。ルームランナーみたいなものやらいろいろと。ある時からあまり買わなくなったんですが、結論は腹筋をつけるベンチがあるじゃないですか。あれだけでいい。あれ以外は効果がない。だからどこでも腹筋します。腹筋が1番でかい筋肉で、1番カロリーを消費しますから。

平沼なるほどね。

石黒腹筋を鍛えるとお腹が痛くなって食欲が無くなるんですよ。だから腹が痛くなるまで腹筋をやると、きっちり痩せられます。万博は全然関係なかったですね(笑)。

会場爆笑。

藤本万博の話をしましょう(笑)。

石黒あ、万博の話をしましょう。僕が万博頑張ってるっていうところの話をね(笑)。

2024年 1月 25日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 27, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

石黒浩(いしぐろ・ひろし) ロボット学者
滋賀県生まれ。ロボット工学者。大阪大学大学院基礎工学研究科教授(大阪大学栄誉教授)。ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。ムーンショット方研究開発制度プロジェクトマネージャー。大阪関西万博EXPO2025テーマ事業プロデューサー。AVITA株式会社CEO代表取締役。遠隔操作ロボット(アバター)や知能ロボットの研究開発に従事。人間酷似型ロボット(アンドロイド)研究の第一人者。2011年大阪文化賞受賞、2015年文部科学大臣表彰受賞およびシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞受賞。2020年立石賞受賞。


2023年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第2回目は中島さち子さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの中島さんの他分野へのご活躍をお聞きしながら、万博への興味が高まる開催となりました。

中島:今年数学オリンピックが20年ぶりに日本であったんですけど、120ヶ国来てました。私が行った当時は80ヶ国ぐらいでしたが、一同にいろんな国が集うとめちゃめちゃエネルギーがあって、それがすごい楽しくて、もちろん皆数学が好きなんですよね。採点される間は暇なので、みんなで文化交流みたいものをしてから折り紙の数学とか、お茶の数学とか、風呂敷の数字みたいなのをやって、それも楽しかったですけれど、最終日はやっぱり踊りだということでメダル授与とか全部終わった後、フェアウェルパーティーがあって、そこで演奏させてもらったんです。数学オリンピックと万博とは全く関係ないんですけれど、クラゲ館の法被を作ったので、最終日に皆に配って盆踊りしたんです。

平沼これ藤本さんに着てもらいましょう。

 


中島:結構貴重な写真ですね(笑)。写真を撮っておいてください。

平沼:背中がいいんですよ、きっと。

中島一応、後ろにクラゲプロジェクトって書いてあります。こちらはオフィシャルな時に協会の人が時々着ています。

平沼中島さんの指示通りにやらされている二人(笑)。

中島(笑)で、数学オリンピックで盆踊りだから素数音頭を作って・・・。

 

 

平沼素数音頭?

藤本:これ真ん中でピアノ弾いてるのは?

中島:私です!めちゃめちゃ楽しかったです。前の日にちゃんと盆踊りの練習をしようとやり方を教えると、アフリカの人とかが、踊れないんですよ。だけど、自由に踊っていいって言ったら、ものすごい踊りをするんですよ、それが面白いなと思って。基本自由に、だんだん真似したりしながらやってますね。こういう音楽とか踊りとかは力っていうのはやっぱりすごいなと。言葉やいろんな立場の差を超えて、やはり文化があるという感じで、すごく楽しくやれました。

2024年 1月 19日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 27, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

中島さち子(なかじま・さちこ) 音楽家・数学研究者・STEAM 教育者
1979年大阪生まれ。東京大学理学部数学科卒業。高校2年生の時に国際数学オリンピックインド大会で日本人女性初の金メダルを獲得。幼少時よりピアノ・作曲に親しみ、大学時代に本格的に音楽活動を開始する。2017年、株式会社steAmを設立、STEAM教育の普及に取り組む。25年の大阪・関西万博ではテーマ事業プロデューサーを務める。


2023年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第1回目は落合陽一さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの落合さんのマシンガントークに圧倒されながら、大変盛り上がる楽しい開催になりました。

落合万博のパビリオン、この敷地に対して展示室が大体全体の1/5くらいしかないんです。つまり、金属お化けみたいなファサードの中に展示室が1/5くらいしかないということ、でもちょっと考えてください。ハーフミラーがあって、ハーフミラーの外側から見える状態になったミラールームがあったら、ここって人が結構入れるじゃないですか。中は無限反射が続いて見えるので、とにかく空間が広く見えるんです。

平沼ハーフとミラーで無限反射。

落合:そうです。だから、ミラールームじゃないところからミラールームを見てる人、ミラールームの中にいる人がいれば、これめちゃくちゃ人がいっぱいいるんで。

平沼:で、中にこういうオブジェクトがあって。

落合そう、中にオブジェクトがあって、伸びたり縮んだりする金属膜のロボットアームが振りまくっている。ケーススタディとして、例えばこれは秋葉原に置いたやつですが、3m角くらいで、覗くと向こうに相当先が見えます。大体向こうに6倍、7倍、こちらからも6倍、7倍に見えるから、49倍に見えるわけですね。49倍に見えれば、面積1/5でも大丈夫なわけで。これが重要。すごく広く見えると思います。わずか3mの空間にいるだけなのに、これを10mで作れば、空間としては敷地より広く感じることになる。外から人に見られていますが、この人たちに照明が当たれば見えるけど、照明が当たらなければ見えない。そういった構造でやると面白いなということを、あれこれ考えてまあええやろってところを探すのが大阪ですよね。

平沼いや、大阪人並みにすごいですね。

落合大阪っぽい話ですよね。何とか頑張ればというところがポイントなんです。結構面白いなと思うのは、コスト最適を測る策が意外と賢いっていうこと。なんか建築っぽいですよ。建築はコストと法令とデザインの折り合いだと思っているんです、私は。

 

平沼落合さんが建築界にいなくてよかったですよね。

会場爆笑。

藤本いやもう、建築界にいたとしても建築界を超えてますよね、発想が。

落合:僕は大きな建物をつくらないので、大体この部屋のサイズぐらいで起こる変な現象は得意。建築と仲がいい領域ですが、もう少しスケールが小さいですね。

平沼考え方もすごく建築っぽいですよね。

落合そうですね、似ていると思います。バックグラウンドが似ているけれど扱う領域が微妙にずれているという感じ。建築は好きです。

藤本いや、圧巻ですね(笑)。

2024年 1月 18日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 27, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

落合陽一(おちあい・よういち) メディアアーティスト
1987年生まれ、2010年ごろより作家活動を始める。境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開。筑波大学准教授、デジタルハリウッド大学特任教授。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサー。近年の展示として「おさなごころを、きみに(東京都現代美術館、2020)」、「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs (北九州、2021)」、「Ars Electronica(オーストリア、2021)」、「Study:大阪関西国際芸術祭(大阪、 2022)」、「遍在する身体,交錯する時空間(日下部民藝館、2022)」など多数。また「落合陽一×日本フィルプロジェクト」の演出など、さまざまな分野とのコラボレーションも手かげる。


2022年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第4回目は藤本壮介さんをゲストに迎え、建築家の平沼孝啓さんと対談を行いました。 ゲストの藤本さんが学生の時から優秀だった(笑)というお話と万博秘話をお伺いでき、大幅に延長した楽しい開催になりました。

平沼建築家、藤本壮介のすごさはどこにあるんですかね。

藤本自分でですか?自分ではよくわかんないんですよね。すごくないんじゃないかっていう時と、いや、すごいよなって時と(笑)。

会場はははは。

平沼はははは。藤本さんのすごさって、ブレーキもアクセルも踏まないこと。例えば僕だとあるところまでコーナー100キロでアクセルを踏んでしまって、事故したり危険な思いをするのでブレーキを絶対踏むんです。だけど藤本さんってずっと25キロのスピードで進むんです。

藤本それ、イヤなんだよね。25キロって。

平沼でもね、よく考えてみてください。寝てる時も1時間に必ず25キロ進んでいるんですよ。

藤本:25キロやだ。めっちゃ遅いやん(笑)。

平沼:藤本さんは嫌がるんですが、他に説明しようがないんです。いろんな人がいて、本当にスピード狂の方もいます。でもね、それだと続かないんですよ。建築家って僕はマラソンのようだと思っている部分があって、定年がありませんからずっとやっていくんです。そう考えると、藤本さんは1時間25キロ必ず進むんですよ。

藤本んー、でも30キロぐらいは出したいです。おっそ!ってなるじゃないですか。25キロで走ったら(笑)。

会場ははははははは。

藤本大阪に来て平沼さん抜きで行動することはほとんどなくて。にも関わらず、ずっとミステリアスなんです。何なんだろうこの人はってね。

平沼:そういう風に仕立てようとしています?(笑)

藤本まあ皆さんもご存じなように、設計もやっているんだけど、今日のAレクとか、217という講演会とかU-35とか、いろんな企画をやって、後進を育てるような活動をずっとされているんです。

 

建築学生ワークショップのためにいろんな聖地、伊勢だったり出雲だったりに出かけるんですが、1回行ってお願いして、はいわかりましたって、絶対ならないような場所なので、もう何年もかけて、何度も行っているんですよね、平沼さんが。それこそ25キロでずっと運転しているのは本当は平沼さんの方なんじゃないかという気がして。

会場はははは。

藤本これすごいことですよね。

平沼聖地には、すごい建築があるんですよ。通って話しているうちに地域の工務店さん、技術者さん、設計者さんや式年遷宮に取り組んでいる方や学芸の方から、神職の人たちが面白いなって言ってくださるようになり。そこで、ちゃんと次の世代にも継いでいきたいから建築学生に場所貸してください、ってお願いしたら協力していただけた、という状態なんです。

藤本なんか今の話、聞いててすごくいい話なんだけど、するっとね。するっと25キロですり抜けられちゃったような、、、(笑)またそれが平沼さんの魅力なんでしょうね。

2023年 1月 27日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 27, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

藤本壮介(ふじもと・そうすけ 建築家
1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、00年藤本壮介建築設計事務所を設立。14年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、15、17、18年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、19年、津田塾大学小平キャンパスマスタープラン策定業務のマスターアーキテクトに選定、20年、2025 日本国際博覧会の協会事務局会場デザインプロデューサーに就任。21年には大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事基本・実施設計業務 最優秀者に選定される。


2022年度開催の'25日本国際博覧会プロデューサー編 第3回目は石川勝さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの石川さんが、万博の歴史に関するお話をお伺いし、大変興味深い開催となりました。

石川例えば1900年のパリ万博でメトロ一号線ができたり、世界初のエスカレーターもできたんです。オリンピックはパリ万博の中の一つの催しだった。1928年に「国際博覧会条約」 をつくって、このときに万博は何年に1回、会期は何日以内で、といったルールが作られているんですが、オリンピックって実は国際条約はないんですね。

会場へ〜。

石川戦争が起きたときには万博というものは当然なくなり、戦後はすごく小さな住宅博とか航空博はあっても、万博は全然なくて、息を吹き返したのは1964年のニューヨーク万博です。これは先ほどの国際条約のルールを守らなかったので非認定だったんですけれど、大きな万博で、ここにできたディズニーのイッツアスモールワールドは、ここからディズニーランドって呼ばれるようになったんです。・

 

平沼:あっー、なるほど。

石川:それから、それまでの主役が国から企業に変わったんです。60年代のアメリカの象徴、その豊かさみたいなものをフォードなどビッグスリーもそうですし、IBMなどの企業が実現した。その延長にあるのが実は70年の大阪万博です。月の石がすごく話題になって、それは国の意志があるんですけれど、いろんなものが大阪万博で生まれました。ロイヤル、ケンタッキー・フライド・チキン、元禄寿司といったファストフードが万博会場でブレイクしたらしいんですね。警備業というのも当時ガードマンと職業だったらしいんですけど雑踏警備がこのとき初めて生まれて、その後のイベント警備の原点になった。90年の花博では、ジェニファー・ロペスがアルバイトをしていたんですって。

平沼:どこでですか。ははは

 

 

石川:ははは。花博会場にバイトで来ていて、ちょっとステージで歌ったりしていたそうです。彼女の出発点ですね。

平沼:すごいですね。

藤本愛知の話も聞きたいですね。

石川いろいろありますが愛知では、無人自動運転を取り入れたし、お客さんを運ぶ乗り物は全て燃料電池のハイブリッド車。これらを日常に当たり前のように運用するかを考えたんですね。これは今でも走っていますけど、リニアモーターカーです。課題に対して技術で解決することをすごく強く打ち出したのが愛知万博でした。真夜中に万博会場を清掃するロボットを作って、これを万博の半年間ずっと運用していたのですが、6ヶ月間運用しても壊れず、役に立つことが実証できたんです。


2023年 1月 26日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 26, 2022 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

石川勝(いしかわ・まさる) プランナー
1963年札幌市生まれ。プランナーとして博覧会や展示会を数多く手掛ける。2005年愛知万博ではチーフプロデューサー補佐として基本計画、ロボットプロジェクト、極小IC入場券等をプロデュース。ロボット技術、コンテンツ技術に専門性を持ち、2006年から10年間、東京大学IRT研究機構で産学連携事業に従事。経済産業省「今年のロボット大賞」事務局長、 「技術戦略マップ(コンテンツ分野)」 委員等を歴任。大阪・関西万博会場運営プロデューサー、株式会社シンク・コミュニケーションズ代表取締役、大阪公立大学客員教授。


2022年度開催の’25日本国際博覧会プロデューサー編 第2回目は宮田裕章さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの宮田さんに、建築の分野とは違った視点からお話をお伺いできました。

宮田小学校の時に岐阜に何年かいたことがあり、飛騨で新しい大学を創ることになって藤本さんにお願いしているのですが、藤本さんの考える、今一番作りたい建築とか体験って何ですか?予算も場所も制限がなかったとしたら作りたいものって何ですか?

藤本我々の生活環境が現在のように建築とか街とかそういう区分けではなく、街でもあり、建築でもあり、道でもあり、公園でもあり、森でもありみたいな。いろんなものが響き合って溶け合って共存しているような状態にこの先、例えば300年後はなるんじゃないかなと。道作って、敷地があるからそこに建物建てる、とかじゃなく。ですので可能なら、ある種新しい統合体みたいなものを作ってみたいですね。

宮田素晴らしい。飛騨、結構その可能性ありますよね。

藤本そうですよね。

宮田:飛騨はまさに、ピースが軸になりながらエリアがすごくポジティブに、コミュニティーが小さいからこその相対的な存在感があって、街中にもこれから色々作っていくわけですから、そこに多様性が呼び込めるとそういうことになるかもしれない。なかなか面白いことを今一緒にやっているのかもしれないですね。

 

藤本うんうんうん、いや、まさにそうです。

平沼100年後バルセロナみたいになっているかもしれないですね。

宮田あれもまさにカウディが残した波紋からですよね。サグラダファミリアをは作り続けるっていうことと同時に、カサ・バトリョとかカサ・ミラとか、色々な楔があって。本当に小さなものなのに、なぜかあれがものすごい影響を与えて、街の文化とか考え方とかになっていますもんね。あれはなんかすごいです。ガウディは本当にすごいなと思いますね。

2023年 1月 20日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 20, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

宮田裕章(みやた・ひろあき) 慶応義塾大学教授
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。保健学博士(論文)2015年5月より現職。 大阪大学医学部招へい教授、2025日本国際博覧会テーマ事業プロデューサー。データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。宮田が共創する社会ビジョンの1つは、いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”である。


2022年度開催の'25日本国際博覧会プロデューサー編 第1回目は河P直美さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの河Pさんに、生い立ちから映画監督を目指されたお話をお伺いし、大変興味深い開催となりました。

藤本万博の結構キャラクターの濃いプロデューサーたちと、たまにみんなで打ち合わせとかするじゃないですか。

河Pはい。

藤本そこで河Pさんを見ていると、女性性というか母親性というか、もっと母親よりもさらに天体を包み込んでいるような懐の広さとか、何か安心感というか、そういうものを・・・

河P:感じます?宮田裕章教授からは女神って呼ばれていて。

平沼:ははははは。

藤本ねえ!そういう感じがあるんです。それは昔から河Pさんの中にそういうところがあったのか、映画監督というお仕事をされているうちに醸成されてきたのか。映画監督自体が皆を率いていく職業だと思うんですれど。

河P:自分の意見を主張してやっていくタイプの人もいるかもしれないですけれど、建築家のお仕事もそうなのかなと思うんですよね。自分の力を100以上発揮できる場面って、多分誰か人の言葉や期待を感じた時に、相乗効果で起こってくるように思うんです。全体の人間関係や状況を俯瞰して見て、ここが滞っているなと思った時はちょっと入っていって、そこをスムーズに流してあげることで、その後は割と放っておいてもうまくいくんじゃないかなと思っています。

 

 

ただ私も最初からそうできていたわけではなく、なぜ通じないのかと意見を戦わせる方向でやっていたのですが、やはり大きく変わったのは多分子供を産んで、母親として、自分の中から生まれてきた子が訴えてくる、ただお腹空いてるとか、ただ温もりが欲しいとかも含めて同じことじゃないかと思うようになったんです。実はシンプルなことだと。そうすると問題となっていることを議論して、もう抜き差しならなくなってくる場面で、一息入れてとりあえずあったかいもの食べようとか、そんな風に少しずつ進んでいくっていうことの方が、重要なこともあるのではないかと。人間だから、やっぱり不快なこととか、攻撃的なことに対してはブロックしてしまうけど、もう少し快適な空間にその人をおいてあげることで優しくなれたり、うまく前に進められると思うようになった。これは子供との関係を通して大きく変わったところですね。

2023年 1月 19日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 19, 2022 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

河P直美(かわせ・なおみ) 映画作家
生まれ育った奈良を拠点に映画を創り続け、一貫した「リアリティ」の追求による作品創りは国内外で高い評価を受ける。最新作「東京2020オリンピックSIDE A/SIDE B」は2022年6月に公開され、「SIDE A」が第75回カンヌ映画祭のクラシック部門に選出された。ラジオD J 、執筆など表現活動の場を広げながらも故郷奈良にて「なら国際映画祭」を立ち上げ、後進の育成にも力を入れる。2025年大阪・関西万博プロデューサー(シニアアドバイザー兼務)、ユネスコ親善大使を務める。




ディレクター編


2021年度開催のディレクター編 第2回目は 佐藤可士和さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの可士和さんに、立ち見も出るほどの会場で、さまざまな作品を通して発想の楽しさをお伺いできました。

佐藤博報堂にいて何が違和感だったかと言うと、広告が一番上位概念だったことです。僕の中ではデザインの方が上位概念なんだなってことに気づいて、もっとアートディレクションやデザイン、最初から空間もやろうと思って・・・。

藤本ビジョンがはっきりしてきて、目指すものが明確になってから独立されたということなんですね。

佐藤:そうですね。何となく独立したというよりビジョンは明確だったのですが、最後に事務所名が決まらなくて一年半くらいもやもやしていた期間があるんですよ。事務所名が決まらないから辞められないなと思って、一年間くらいずーっと事務所名を考えていたんです。まず「佐藤可士和デザイン事務所」とか嫌やだなと思ったんです。デザイン事務所って言ってしまうととデザインしかやらなくなっちゃうと。もちろん「佐藤可士和事務所」だと、何か小さい事務所みたいでカッコ悪いし(笑)、最初からグローバルなイメージで考えていたのに、かといって、英語でなんとかデザインっていうのも、ネイティブじゃないから、何か変な意味があったらどうしようとか・・・本当にそれがクールかとかわからない。

それで「可士和」だけにしようかと思ったんですけど、電話出る時のシュミレーションをすると、「はい、可士和の可士和です」ってまたおかしいなとか、「可士和の佐藤です」とか・・・ちょっと、どうしようかなと(笑)。「可士和事務所」も、事務所ってやだなって・・・

平沼これってネタなんですか?(笑)

会場あははははは。

佐藤:ずーっとそんなことを考えていて、事務所名が決まらないから辞められない!と思って(笑)。そんな時、パルコの仕事でロンドンにロケに行って、当時同じ年ぐらいのフォトグラファーのエレイン・コンスタンティンっていう、VOGUEとかで撮っている、若手の女性のフォトグラファーがいまして、彼女に名刺を渡したら、漢字がすっごいクールだと。どういう意味なの?と聞かれて、可士和・・・ポッシブル、サムライ、ピースって言ったんですが、その時に「可士和」の「士」だけ日本語のまま世界に通用するなと思って、あ!!これだ!!と思ったんですよ。それでその日の夜にホテルでロゴ作って、スケッチして、できた!会社辞めよう!と。ははは。

 

それで、ロケから帰ってきて、うちの奥さんに「事務所名決まったよ。で、辞めようと思うの」「で、何?」「サムライにしようと思う」「え!?ダサい!!」とかって言われて。ははは。その時奥さんは、筆文字で「侍」って書くんだと思っていたらしく、「いやいや、そうじゃなくて、こういうロゴにして・・・」って説明したら、「まあこれなら、全然違うかもしれないけど・・・」って言ってくれて。あやうくダメ出しされるところでした(笑)。

平沼すごいコミュニケーションの素質を持っていらっしゃるんですけど(笑)。藤本さんどうですか?

藤本ふふふ。めっちゃ笑っちゃいました。でも、そうやって決まったんですね(笑)。

2022年 1月 21日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 21, 2021 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

佐藤可士和(さとう・かしわ) クリエィティブディレクター
主な仕事に国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループ、セブン-イレブンジャパンのブランドクリエイティブディレクション、「カップヌードルミュージアム」「ふじようちえん」のトータルプロデュースなど。近年は日清食品関西工場や武田グローバル本社など、大規模な建築プロジェクトにも従事し、「ユニクロパーク横浜ベイサイド」「くら寿司浅草ROX店」は、特許庁による日本国内初となる内装意匠に登録された(2020年11月)。また、文化庁・文化交流使としても活動し、日本の優れた商品、文化、技術、コンテンツなどを海外に広く発信していくことにも注力している。毎日デザイン賞、東京ADCグランプリほか多数受賞。慶應義塾大学特別招聘教授(2012-2020)、多摩美術大学客員教授。著書「佐藤可士和の超整理術」(日本経済新聞出版社)ほか。2021年春には国立新美術館にて「佐藤可士和展」開催し、会期途中での閉幕にもかかわらず累計入場者数15万人超の人気を博した。http://kashiwasato.com/


2021年度開催のディレクター編 第1回目は原研哉さんと藤本壮介さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの原さんに、さまざまなプロジェクトを通してお話をお伺いし、大変楽しい開催となりました。

平沼皆さんお気づきだと思いますが、低空飛行を見ているとやっぱり、サンプリングされるパターンによって、映像が大きく変わるわけですから、着眼点がすごいと感じました。長野と東京の両方のオリンピックに関わられたのですが、今、藤本さんが中心に進めておられる万博についてどう見られていますか?

70年の大阪万博の時は、僕は58年生まれたら12歳。小学校6年生の時でした。めちゃくちゃ楽しかった。隈研吾さんは僕よりも年上だから、高校生でした。高校生が万博に興味持っちゃ格好悪いんでしょうね。だから批判的なんですよ。僕は嬉々として行ってましたから(笑)。学校の遠足でも行ったし、親戚とも二回行ってずっと遊んでましたよ。遠足の時は小学校3年生で、あれだけ巨大な場所で地図を渡されて集合時間だけ言われて解散するんですよ。なんて楽しいんだろうと。ソ連館に2時間並ぶなんて全く苦じゃないですし、アメリカ館も月の石を見るのに3時間並んで見ましたし、動く歩道の周辺が全部映像になってて、めちゃくちゃかっこよかったんです。もう外国人にみんなサイン頼みました。はははは。

会場はははは。

:そのくらい楽しかったです。4年に1度のことですから荒唐無稽のことを考えてもいいというチャンスが与えられてるわけで、そんなときこそ、こんなことは無駄かななどと思わず、

思いっきり今まで誰も考えたことないことを考えればいいのではないでしょうか。それが必要なことでしょう。あまりシリカルにならずに。やっぱりお祭りなんですからね。

藤本少年時代から頭の中で好奇心が動くままに思い描き、具体的に体が動いて、言葉もどんどん出てきたという感じなんでしょうか。万博を見たその少年時代からその好奇心の塊はとめどなくずっとあふれてくるものなんですか?

:そうだと思います。体が動かなくなってきたりするのは寂しいなと思いますね。出来るだけ体を元気にして、行けるところには行きたいなあと思います。一番楽しいときはいつですか?ってインタビューされたことがあったのですが、外国に行くために空港に向かっているタクシーの中、と答えたことがあって、確かに幸せですよね。未知なるところに行くために、これから空港に向かう状況っていうのは、自分の中ではやっぱりエキサイティングですね、単純ですけど。

藤本:低空飛行の映像は、映像だけ見てるとすごく静かな風景だったり、静謐な感じですよね。だけど今話してる原さんがあれを撮ってると考えると、これ見ながらずっとしゃべり続けたように原さんが見てるもの、興味を引いているものがあそこにどんどんどんどん出てきてる。単純にすごいなあ、綺麗な風景だなーって見てちゃいけないような気がして、常にここは面白い、という繰り返しとして見ると、何か恐ろしい映像ですよね(笑)。

 

ぜひ見てもらえば。低空飛行ってgoogleで検索するとすぐ出てきます。自分でも20個ぐらい作って、40個ぐらいでやめるかなと思ったら、もうちょっとやりたくなったんですよ。月一で映像撮って編集するのがやっぱりしんどいし。最初は編集ソフトの使い方を教えてもらってね。

平沼本当にご自身で編集されているのですか?

:そう、自分でPremiere rushというソフトで編集したものをものを渡して、ちょっとゆがみを直してもらったりとか、ちょっとノイズ取ってもらったりするのですが。だからもう、大変なんですよ。帰りの新幹線で原稿を書くんです。言語化は早いので、テキスト書いて校閲もして写真のレイアウトもして。レコーティングしてくれるのは別の人なんですが、あの映像も磨いてくれる人がいるんです。実はね、iphoneで撮ってるんですよね。

平沼あんなに綺麗に撮れますか?

:結構きれいでしょう?

平沼いやいやすごい!です。

:iphoneで4Kがとれるんですよ。

平沼いや、誰でも簡単に撮れる映像ではないと思います。素晴らしいです。

2022年 1月 20日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 20, 2022 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

原研哉(はら・けんや) アートディレクター
1958年生まれ。グラフィックデザイナー。日本デザインセンター代表取締役社長。武蔵野美術大学教授。世界各地を巡回し、広く影響を与えた「RE-DESIGN:日常の21世紀」展をはじめ、「HAPTIC」「SENSEWARE」「Ex-formation」など既存の価値観を更新するキーワードを擁する展覧会や教育活動を展開。また、長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、愛知万博のプロモーションでは、深く日本文化に根ざしたデザインを実践した。2002年より無印良品のアートディレクター。松屋銀座、森ビル、蔦屋書店、GINZA SIX、MIKIMOTO、ヤマト運輸のVIデザインなど、活動領域は極めて広い。「JAPAN HOUSE」では総合プロデューサーを務め、日本への興味を喚起する仕事に注力している。2019年7月にウェブサイト「低空飛行」を立ち上げ、個人の視点から、高解像度な日本紹介を始め、観光分野に新たなアプローチを試みている。著書『デザインのデザイン』(岩波書店、2003年)、『DESIGNING DESIGN』(Lars Müller Publishers, 2007)、『白』(中央公論新社、2008年)、『日本のデザイン』(岩波新書、2011年)、『白百』(中央公論新社、2018年)など著書多数。


ファッションデザイナー編・アーティスト編


2020年度開催のファッションデザイナー・アーティスト編 第4回目はbeautiful peopleの熊切秀典さんと太田伸之さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの熊切さんに、発想の面白さをお話しいただきました。

熊切洋服って後ろ身頃のパターンと前身頃のパターンが両方で並ぶんですけど、僕らの服は270°斜めにして型紙を引いていきます。通常、型紙ひく時に、本当は270°の線は存在しなくて、90°のXとYの線からいろいろ作っていくんですけれど、僕らは270°というか45°の線を設けてパターンを反転させて作っていて、このパンツも上下が変わるんです。これは両方、同じ服を上下にして着ているコレクションです。

太田着方の方向が違うんですよね。

熊切:はい。昔BALENCIAGAでブーケドレスというものがありまして、両方違うものとしてブーケを襟にしたドレスとブーケを裾にしたドレスを作ってたんですけれど、僕らの技ではそれが両方できますよということを伝えたんです。これは海外で、ブーケドレスというのは自分たちの財産だけど、それを新しい形に進化させたということで評価されました。

太田なるほどね。

熊切:この頃、そろそろパリ行きたいなって思っていたですがまた行けなかったので、ムービーを撮ったんですけれど、このときは上と下だけではなくてさらにヘソを中心に回転できるなと気付いたんです。洋服のパターンはほとんどネックを中心に作っていますが、僕の線ではさっきも言った270°と45°がセットで作っていて、実はおへそあたりを中心にパターンを作っていくんです。そうしていろんなパターンが作れたよって伝えたいんですね。

平沼コンストラクション、脱構築主義を進めた建築家だと言われているザハ・ハディッドという人がいまして、彼女が学生時代に作っていたのが270°の断面図なんです。普通、平面図は縦軸と横軸に割って断面図を描くのが普通なんですが、彼女は斜め45°に描くんです。断面の位置って大体建築の平面図上の高さ1100とか1200のところを切って下を見るんです。でも彼女はそこもなぜか270°で切るんですよ。つまり、270°で回転させて切るので、平面と断面が同じ状態でできてくる。これが彼女の手法の特徴で、それをすごいファッション的だと言っていた人がいましたが、今となればそれが建築的です。もしかして熊切さんはその前、実はこうだったんじゃないかということをSide-Cで、ダブルエンドっていうことでわかりやすく表現しながら、つまり歴史の後を作っているのではなくて、その前を作るということを体験させたいとやっているんじゃないかなと思うのですが、いかがですか。

 

熊切:その視点はちょっと面白いですね。そうですね。それは確かに僕もたまに思うことがあります。もちろんパタンナーっていうのは昔から洋服を反対に着せることによって生まれるフォルムというものを考えていたと思うんです。そこはただの遊び心だったとしても理論付けていると言えるかもしれなくて、その前の部分という意味で、壊す前と壊した後の両方を見せるということを僕はやっています。それはまさに川久保さんはこういう風に壊したかったんじゃないのか、だけど壊しているだけでなく、僕は同時に修復もして見せています、といったところもあります。言われてみるとその前には、こんなストーリーがあったんじゃないのかみたいなことをやっているということも、もちろんあるかもしれませんね。

太田例えば建築でもデザインする方と構造計算する方がいて、構造計算を一生懸命していくと、たどりついた喜びみたいなものがすごくある。普通、パタンナーの人たちは本当にストイックに真面目に計算していて、あんまりいたずら心をもってはいけないんだけど・・・(笑)、でもそれを持っていることがこのブランド、もしくはデザインに意味があるんですよね。

2022年 1月 25日(火)

18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 25, 2022 (Tuesday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

熊切秀典(くまきり・ひでのり)
1974年神奈川県生まれ。文化服装学院卒業後、コムデギャルソンでパタンナーとして経験をつみ2004年に独立、外注パターン会社エンターテイメントを設立。07年に自身のブランド「beautiful people」をスタート。17年よりパリコレクションに参加。20年10月にWeb限定ブランド「beautiful people feels(ビューティフルピープルフィールズ)」を発表。同年11月に「毎日ファッション大賞」大賞を受賞。


2020年度開催のファッションデザイナー・アーティスト編 第3回目は ANREALAGEの森永邦彦さんと太田伸之さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの森永さんに、光る洋服を実際に触れさせていただき制作の面白さをお伺いしました。

森永ファッションの中には必ずある色の印象というものを取り替えたシリーズもあります。まずはその色というものをなくそうとしたのがこのコレクションです。色自体が絶対的なものではなくて、移ろい変わるものではないかという仮説を立てて作り始めました。それはどのような環境にいるのかによって光の反射も変わるので、色っていうのも相対的なんじゃないかというところから始めています。今、紫外線のライトを当てているんですけど、この特定の波長の光を当てているので水色にしかならないのですが、太陽の光というのは、東京で受けとる太陽の光と大阪で受けとる太陽の光は同じ時間でも違う成分が届いていて、日本とフランス、日本とイタリアでも全く違う成分が届いているんです。太陽の光の状況によって色が変化するというようになっています。もし試したい方は試して見てください。

平沼え、こんなに変わるのですか?すごいですね、面白い。

太田例えば、南仏とかイタリアとか太陽の強い所に行くともっとはっきり出るのですか?

森永すごく濃く出ますね。ほんとにネイビーっぽい色ぐらいまで。

太田:そうなんですね。じゃあドバイに行ったらどのぐらいになっちゃうんだろう。

森永厳密にいうと紫外線によって光の反射を変えているという組織、色素を使っているんですけれども、人の目には見えていないだけで、例えばモンシロチョウとか人の目が見ている波長とは違う光の波長を見ている生き物にとっては、元々これがカラフルに見えているという生き物もいます。この紫外線の短波長を当てることで人の目にも見えるようにしているというような仕組みを持つものなので、人が感じ取れる可視光の領域では、通常は白でしか見えていないという、そのような仕組みになっています。

太田:平沼さん、建築の資材で、昼間例えばブルーに見えてるビルが夕方になると白くなるとかいうものはあるのですか?

平沼いや、見たことないですね。

太田:それって、吹き付けてできることじゃないの?

森永吹き付けでもできますが、やったことはないです。おそらく建築のように、一日中、太陽と影の関係がある動かないものの方が何かまた新しい発見があるかもしれないですね。

太田建築現場によくビニールシートがかかっていますよね、あれが太陽の光で変わったり、日が落ちると綺麗な色になったりすると面白いですよね。

平沼工事現場はよく嫌がられますが、そういう装置が施されると心地いい感じがしますね。たしかにこれは動くものだけでなく建築のように恒久的に止まっているもので、森永さんがプロジェクトをされれば、すごく面白いものが出来る気がします。

太田例えば太陽の光が入る美術館で、仕切りがパネルじゃなくて布だったら、これはすごく面白いことできますよね。

平沼いつか森永さんがそういう空間を作るような、建築のお仕事をされる日が来るかもしれませんね。

2022年 1月 24日(月)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 24, 2021 (Monday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

森永邦彦(もりなが・くにひこ)
1980年、東京都国立市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。2003年「アンリアレイジ」として活動を開始。ANREALAGEとは、A REAL-日常、UN REAL-非日常、AGE-時代、を意味する。2005年東京タワーを会場に東京コレクションデビュー。2014年よりパリコレクションへ進出。2015年フランスの「ANDAM FASHION AWARD」のファイナリストに選出される。2019年フランスの「LVMH PRIZE」のファイナリストに選出、第37回毎日ファッション大賞受賞。


2020年度開催のファッションデザイナー・アーティスト編 第2回目は ミヤケマイさんと南條史生さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストのミヤケさんに、さまざまな作品を通して創作の楽しさをお話しいただきました。

ミヤケこれは本当に思うんですけど、日本人の持ってる美意識とかメソッド、東洋でもいいんですけれども、アジア全般が持ってるものをベースに、ゲームチェンジャーになるような美術を見せていくことが、今必要なことなんじゃないかなと思っているんです。

南條そのために、これなら通用するだろうって考えていることはありますか?またどういうものをつくろうとしていますか?

ミヤケ:人間が持ってる本質的な物って、例えば私の作品とか見るっていうことに特化していたり、誰もが経験するものってありますよね。どう捉えるかということに文化差はあってもその見ること自体はユニバーサルだと思うのです。だから、コアさえ外してなければ、多少の文化的なフレーバーがあっても、それはプラスにしか働かないんじゃないかなと思っています。

南條どういう風に、何をどう出していく?ということをどう説明するのかが重要になってくると思うのです。まさに体験でもさせられないとわからないじゃないかっていうことを考える人がいますから、非常に難しい。その日本の文化をどういう風にアートに出していって、欧米の真似しててもしょうがないですから、どう対峙させるのか。彼らの土壌に乗っちゃいけないんですよね。

ミヤケ:そこが難しいですけど、そう。乗っちゃいけないんです。やっぱりゲームチェンジしなきゃいけない。正直、日本の現代美術の教育は、西洋現代技術をベースにずっと来ているので、なかなか現代美術の方から出てくるのは難しい。既にその洗礼を受けすぎていて、身についちゃっているようなこともあるんですよね。私みたいに日本画とか骨董領域から出てくる人間に期待したいところなんですけれど、なかなか既存の方程式に載ってない作家を西洋がどう取り上げてくれるかはわからない。

 

ただやっぱり過去にも、20世紀末もそうでしたが、日本の技術にすごく影響を受けた作家群おられますよね。大体キュレーターさんより作家さんのほうが早いですから、アーティスト経由でまた台頭してくる可能性があるのかなと思うのです。私としてはやっぱり、日本のキュレーターさんで、日本の美のメソッドとかそういうのをきちっと理論武装して話せる人が出てきて欲しいのです。他の国のキュレーターさんに比べて言語バリアが多いこともありますし、日本美術自体を勉強してない人もいっぱいおられて心細いです。イスラエル美術館とかボストン美術館の人の方が私の作品に飛びつくんですよ、マイはですごいね。マイは日本文化を前に進めてて正統なる後継者だねって(笑)。

2022年 1月 19日(水)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 19, 2021 (Wednesday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

ミヤケマイ(みやけ・まい) 美術家
日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さとテクノロジーを同列に扱い、 過去・現在・未来をシー ムレスにつなげながら、 物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家。媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・プロダクト、文芸などのジャンルを天衣無縫に往還。 主な展覧会:金沢21世紀美術館 「変容する家」2018、釡山市美術館「BOTANICA」2018、OPAM「アート&デザインの大茶会」2018、ICOM京都大会/二条城・世界遺産登録25周年 記念「時を超える美の基準」 2019、さいたま国際芸術祭2020他多数。SHISEIDO THE STOREウィンドウギャラリー、京都芸術大学美術工芸学科選抜展クロスフロンティアではキュレーションも手がける。2008年パリ国立高等美術大学校大学院に留学。 京都芸術大学教授。


2020年度開催のファッションデザイナー・アーティスト編 第1回目は 齋藤精一さんと南條史生さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの斎藤さんに、さまざまなプロジェクトを通して思考性をお伺いしました。

平沼建築学科からアーティストになろうと思ったのはどうしてですか?

斎藤僕自身あまりアーティストっていう感じはしていないのですが、建築的発想で言うと、建築ってその土地の見えないものを見えるようにしたりするじゃないですか。僕が作っている作品は、本来ここにあるべきものを、見えなくなってしまったものを見えるようにしてあげる作業なだけなので、それが人によってはアートっぽく見えたりするのかなって思っています。アートとコマーシャルの区分けとしては、クライアントさんがいるものはちゃんと分けて問題解決的に考える。アートの方は逆にそこから離れて、自分たちが好きなもの、社会に問題提起ができるものを考える。それが結果的にアーティストとなっていると思うのです。デザインとアートの違いもよく分からないですけれど、今、デザインもやっているし、アート系のものもやっているし、万博もやっています。去年の僕の頭の中の行動なんですけど、約3分の1をドバイ、大阪と万博に時間を取られていました。あとは国、地方、行政系ですが、国交省で地図を3D化するということを、東京、奈良県と

やっていました。それから都市開発系、デベロッパーさんと地域創生、都市計画をどう作っていくかというもの。残りがクライアントコミッション、いわゆるクライアントさんのお仕事で、企業R&B、例えばモビリティーカンパニーが次に何を出していくのか、ということにも携わっています。

南條:出会って最初の頃、遠慮がちにコマーシャルのような仕事について、アートと呼んでいいのか、と言っていましたよね。あの頃はそういうことの整理がついていなかったのでしょうか。

斎藤実は今でも整理はついていないです。僕の中では、アートって言わない方がいいものも呼んでしまっている現状があって、メディアアートの文脈を踏んでいる側からすると、あれはメディアアートではないというのもあるし、問題提起、問題解決からすると、問題提起はちゃんとしている。だから僕の中でもどう呼んだら良いのか分からないんですよね。

 

南條:その辺の定義を、今もう一回やり直す時代なんじゃないかと思いますね。しかし翻ってアートの定義がちゃんとあったかというとないんですよね。誰も本当の意味でアートを定義していない。だからこういう各称で続けてきたけれど、特に近代に入ってからはパフォーマンスもアートです、インスタレーションもアートです、メディアアートもあります、というように広がってきて、何でもアートですと言っていいのかというと果たしてどうなのかっていう疑問はあります。だけどそれを否定ししてしまうと、時代遅れの人間になるかもしれないし、置いて行かれてしまうような・・・

斎藤そうなんですよ。

南條:そこは皆アートの専門家も自信ないんですよ。今は既存のアートマーケットがあって、そこにメジャーがあるわけですよ、スタンダードが。これを正しいと思って皆やってきたんだけど、今は全然違うものが出てきているんですよね。

2022年 1月 18日(火)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 18, 2022 (Tuesday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。建物入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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齋藤精一(さいとう・せいいち) パノラマティクス(旧:ライゾマティクス・アーキテクチャー) 主宰
1975年 神奈川県生まれ、東京理科大学理工学部建築学科卒。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。Omnicom Group傘下のArnell Groupにてクリエイティブ職に携わり、2003年の越後妻有アートトリエンナーレでのアーティスト選出を機に帰国。フリーランスのクリエイターとして活躍後、2006年株式会社ライゾマティクス設立、2016年よりRhizomatiks Architectureを主宰。2020年組織変更によりRhizomatiks Architectureは、Panoramatiksと改め、俯瞰的な視点でこれまで繋がらなかった領域を横断し組織や人を繋ぎ、仕組みづくりから考えつくるチームを立ち上げる。現在では行政や企業などの企画や実装アドバイザーも数多く行う。2018-2020年グッドデザイン賞審査委員副委員長。2020年ドバイ万博 日本館クリエイティブ・アドバイザー。2025年大阪・関西万博People’s Living Labクリエイター。


ファッションデザイナー・アーティスト編 第4回目は 宮永愛子さんと南條史生さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの宮永さんに、さまざまな作品を通して創作の楽しさをお話しいただきました。

南條創造の神・シバと呼ばれるインドの神様が、破壊の神に変わる。なぜ創造と破壊が一緒なのかということを人格の中に入っているものと思っていたのですが、宮永さんの作品を見ていると、壊すことと作ることは裏表の関係にあるんだということに挑もうとされてるような気がしました。つまり、何かを作れば何かは壊れる。何かを壊すと別のものが生まれる。そういう状況がここに現れている気がしますね。
 
宮永変わることというのが1つのエネルギーだし、変わることが怖いことのように思う人も、それは変われるという柔軟な強さであるという風に捉えれば、もっと豊かになれる気がしています。

南條生々流転という言葉が浮かびます。物事が流れて行って、そして次々に変化していって、永久に流れていくというイメージ。

 

宮永:「変わりながらあり続けられること」に興味を持っています。もしかすると、良くないことが起こるというのは何かの予兆でもあるし、でもそれは変われることの次の始まりでもあると捉えています。自分がつくり生む時は、いつもそのようなことを考えています。もちろんそれだけでは受け止められない社会の出来事がありますが、皆さんが作品を見て、「この作品はなくなっちゃうんですか?」とか、「どうなったら終わりですか?」とか聞かれることがありますが、私が持つ回答は、「始まりも終わりもないというか、ずっとあるというか、同じものはない」ということ。日常の生活もそのような気がしています。

平沼ナフタリンが入っていた袋の状態をコレクションすることから始められるという変態具合は、まぁまぁわかるんです(笑)。ただそれを、宮永さんがこのくらい造形の美しさに昇華させていく行程がまだよく分かっていないんです。建築だと例えば計画地の場所性にとても影響を受けます。気候風土を伴う地域性や地質など周辺の環境を形成した「時間」から影響を受けていきますが、結局は、自分が「うん」と納得のいくところまで到達点を超えないとものにならない。

 

宮永そういうシビアさで言うと、昨日の名和さんの方がずっとシビアですよ(笑)。 最初はこの「結晶」をつくりはじめて、ギャラリーにも全く入らなかったし、「ねえ、これはどうやって売れば良いの?」なんて、言われていました。「良い作品を作っているけど、これは難しいわね。」と言われて、全然何かが始まる様子は無かったのです。でもしばらくしてから奇特なギャラリストの人が私に声をかけてくださったことから、MIZUMA ART GALLERYで個展をすることになりました。「変わっていくことというのは、時間のことを歌っている」というように表現されてたのですが、私がそれまで考えていたのは、展覧会の会期(期間)のことだったのです。例えば1つの舞台のように、会期の始まりにこういうことがあって、1度見に来た人はこういうシーンが見られて、次にもう1度見に来た人にはどのような変化を見せてあげられたらいいなとか、それをどこまでサービスしようかな、とか。映像にしてしまうと見た気になってしまうから映像にはしないとか。展覧会に来る人たちに対して、会期の想像はしていたのですが、ギャラリーで展覧会をするということは私にとって、とても長い時間を考えることになりました。私は時間のことを考えていると、その時まで言ってたのですが、いかに長い時間のことを考えていなかったのだなということを思い知る機会となりました。2008年〜09年頃に生まれたのがこのシリーズになります。これはもう結構、形が完成してからの写真になりますが、樹脂を使った作品で、「waiting for awakening」という、「目覚めを待っている」という作品です。

2020年 1月 31日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 31, 2020 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

宮永愛子(みやなが・あいこ 美術家
1974 年京都市生まれ。2008 年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩や葉脈、陶器の貫入音を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時を視覚化する作品で注目を集める。2013 年「日産アートアワード」初代グランプリ受賞。主な個展に「宮永愛子:漕法」高松市美術館(香川、2019)、「みちかけの透き間」大原美術館有隣荘(岡山、2017)、「宮永愛子:なかそら―空中空―」国立国際美術館(大阪、2012)など。


ファッションデザイナー・アーティスト編 第3回目は 名和晃平さんと南條史生さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。 ゲストの名和さんに、さまざまなプロジェクトを通して実験の楽しさをお話しいただきました。

名和若い作家は、紹介をしてもらえるわけですからいいんです。当時僕も、どんなグループ展でも全力でやっていました。でもずっと継続しているアーティストにとっては、どうやって続けていくかを考えると、構造的な問題があると思います。自分の魂を込めた作品なので、いつまで体力が続くかという少ない予算でも無理をして極限まで頑張ってしまいます。
 
南條昔、評論家で加藤周一さんという方がいらしたのですが、彼の評論の中で、アートとは非常にアイソマティックなものだと書かれていました。根本的に構造的なものがないと良いものを支えられないと彼は言っています。難しい問題ですよね。

平沼名和さんの貴重な話が続いて、60分ほど終了時間を超えてしまっていますので次に行きますね。

名和:そんなにオーバーしているんですか?

南條今日のこの鼎談はおもしろいからね(笑)。

平沼:(笑)最後に、「アーティストとはどんな職業ですか」。名和さんの場合は、特殊すぎますね。

南條:彼は成功していますからね。

平沼それも若い時にね。名和さんを見たら「私もアーティストになりたいわ!」という顔をしている人が今日もたくさんいらしています。

名和:あはは。本当に大変ですよ。

南條:今の若い人だったらどうすれば良いんでしょう?出口がないような状態ですよね。どこに何を持ち込んだら良いかも分からない。

名和:僕らの時代も美大生の頃は、どこにも出口が全く見えてこなかったです。だけど、作るしかない。

平沼:シカへと発展したヒツジとの出会いが良かったですね。

会場:あはは。(大笑)

名和いやぁ(笑)、本当に作るしかないなと思いましたね。当時、浅野さんから千本ノックのように突っ込まれたのですが、だからこそ作るしかないなと思って、まだ作り続けています。例えば大学生が就職活動をする。でもアーティストは作品でしか自分を証明が出来ない。名前と作品が世に出ていくようなものです。でも現代の美大生に教えていたりしても、作る量がとても少なくて考え込んでしまっているんです。年に3作とか4作。そんなペースでよく安心できるなと思うんです。僕は当時、作っていないとすごく不安でした。大学院くらいの時から年間100作作ると決めて、ドローイングとかも含めてずっと100作以上作り続けていました。そのきっかけのひとつは、ロンドンに留学して、過酷な熾烈な戦いを見たこと。それでスイッチが入りました。あそこに参加はしたくなかったですけど、帰ってきて、あの京芸の生ぬるい、なんだここみたいなゆるさにすごく反発して、1人だけすごいテンションで作り出しました。狂ったように作り出しましたね。

南條:結構努力もしているということですよね。

平沼積み上げていく中でいろいろな手法を見つけていますよね。

名和そうですね。作りだして、分からなくなって、どんどん新しく発想してという感じです。

2020年 1月 30日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 30, 2020 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.

名和晃平(なわ・こうへい) 彫刻家/SANDWICH Inc.主宰/京都造形芸術大学教授
1975年生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。2009年、京都に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げる。独自の「PixCell」という概念を軸に、様々な素材とテクノロジーを駆使し、彫刻の新たな可能性を拡げている。近年は建築や舞台のプロジェクトにも取り組み、空間とアートを同時に生み出している。2018年、フランス・ルーヴル美術館にて彫刻作品”Throne”を特別展示。2015年以降、ベルギーの振付家/ダンサーのダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品”VESSEL”を国内外で公演中。


ファッションデザイナー編第2回目は山縣良和さんと太田伸之さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの山縣良和さんに、ファッションについての思想をお話しいただきました。


太田ファッションデザイナーとして独立して数年後には、「ここの学校」をつくり後進を育む活動をされ、彼はいろんなことに種をまいてきたんだけど、一方で果実を刈らなきゃいけない時期だとも感じています。そんなことは考えていませんか。

山縣:いや、そのことに僕も悩みを抱えていて頭の中がカオスのような状態です。「あれをやりたい、これもやりたい」という意欲だけはいつも湧き出てくる性分です。だからついつい収穫よりも次の挑戦を優先させてしまうような気質がジャマをするようにも感じています。

太田:今後、仕事の仕方や、やって取り組んでみたいこと等、聞かせてください。

山縣:はい。最近、日本で新しい形式のオートクチュールのようなことに挑戦したいと思っています。伝統工法をお持ちの職人さんなどと一緒に、「強い衣装」というのをつくりたい。だから、集中したものづくりができる環境をつくってみたい希望があります。

太田:つい先日、オートクチュールの退任を発表されましたが、ジャンポール・ゴルチエの全盛期の期間が長かった。寝ても覚めてもゴルチエみたいな時代がファッション界に続きました。これから彼はステージ衣装を手掛けた、周辺分野の取り組みをされるのだと思いますが、やっぱり最後、行きつくところは昔のオートクチュール。僕はそういうので良いと思うんですよ、今の時代だからこそ、デジタルな世の中だからこそね。すごくアナログな仕事をやったらどうだろう。そういう仕事がポンポン出てきてもおかしくないですよね。

山縣:そうですね。僕がこれまでの人生で一番影響を受けた方は、ジョン・ガリアーノです。ガリアーノがクチュリエ出身でいたことから、クリスチャン・ディオールのオートクチュールを手がけられた時に、僕も関わらせていただけて多くを学びました。彼は一度、ファッション業界から去ることになったのですが、今はカムバックして、メゾンマルジェラのアーティザナルというところで実験的なオートクチュールに取り組んでいます。僕はとても影響を受けているし、憧れます。

 

太田:さきほどの話題にもありましたが、日本にもたくさんの良い職人さんがまだ存在しています。布を織る人も染める人も含めて、そういう職人さんたちと、特定のあなただけに着てほしいっていうものでもビジネスになると思うんです。だからそういう分野で面白いことできんじゃないかなと思って。

山縣:そうなんですよね。だからどちらかというと、そこで集中してやることによって、またビジネスが生まれるというのが、僕も一つの理想ですね。

平沼ゴルチエにしても、ガリアーノにしても、ビッグメゾンにいっても活躍する。現代でも昨年、亡くなられたカール・ラガーフェルドや、セリーヌに復帰したエディ・スリマンなど、プレタで成功をおさめるデザイナーもまた思考錯誤しながら、オートクチュールも並行される。つまり建築のようだけど量販されるものではなく、実験的に研究され、一品生産をしていくことによって、また、プレタでの手法に取り組まれていくような仕組みは、建築に近いように感じました。

 

2020年 1月 24日(金)

18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 24, 2020 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
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※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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山縣良和(やまがた・よしかず) Writtenafterwardsデザイナー Coconogacco代表
2005年セントラル・セント・マーチンズ美術大学を卒業。在学中にジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務める。2007年にリトゥンアフターワーズを設立。2008年より東京コレクションに参加。2014年に毎日ファッション大賞特別賞を受賞。2015年には日本人として初めてLVMHプライズのセミファイナリストにも選出された。またファッション表現の研究、学びの場として、2008年より「ここのがっこう」を主宰。



ファッションデザイナー編第1回目は松村光さんと太田伸之さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの松村光さんに、ものづくりについての思想を中心にお話しいただきました。


松村BAOBAO以降、性別や年齢を超えてみんなが知っているものをバッグを作ることを考えたんです。例えば野球のグローブの造形美をどうやって、一般の方にも買えるものにするかっていうところがきっかけとなってつくりはじめたバッグですが、これは、いわゆる靴のモカシンをつくる手法やテクニックをバッグ屋さんに伝え練習してもらって、バッグにしたもの。これは野球のボールをコインケースにしたもの。それから発展して、これはテントをモチーフにしたバッグのプラモデルを提案しました。

太田:「自分で組み立てる」だからそのキットを持ち帰りご自身でどうぞ組み立ててくださいという提案ですね。

松村:そうなんですよ。箱で買って組み立てて、バッグにする。

太田:彼のアイデアは面白いんだけど、同時に面倒くささもありますが(笑)。

松村:そうですね(笑)。でも海外では非常に受けていました。例えばロンドンのデザインミュージアムのエディターが、「世界を変えた50」というシリーズの書籍を出版しているのですが、そのバッグ版で、「世界を変えた50のバッグ」っていうのに掲載され、大量に購買されていくものではなかったのですが、結果として話題につながっていくようなプロダクトをMIYAKEの後半では取り組んでいました。そして今取り組んでいるものが・・・

太田:彼には大きく2つありますね。

松村:そうです。これはTOMOEという、メンズのバッグです。今日、サンプルで皆さんに見てもらおうと持ってきました。これは単純に、革のメンズのバッグに、こういうプロダクト的ないわゆるモールド成型の樹脂のパーツを組み合わせることで、機能を追加していくっていうアイデアです。バッグの機能というと、特にメンズのバッグはどんどんポケットが増えていってしまう。便利にしようと思った結果、ポケットが多すぎて、逆にどこへ入れたかわからないストレスが溜まる。そういう意味で、なるべく機能はミニマムにして別の部分に機能を加えた方が良いんじゃないかっていうテーマでやってるブランドです。

平沼:そしたらこちらは、メンズラインで主に展開されているのですね。

松村:はい。そして昨年の1月に立ち上げてやっているのが、この52 BY HIKARUMATSUMURA というブランドです。こちらは主にレディースで展開しています。このバッグの考え方としてはBAO BAOに近いモジュールの組み合わせでつくられていくバッグですが、これは1つ1つのピースがバラバラになっていて、工場で組み立てて完成させるという特殊な製法を持ったアイデアです。このことによって、いわゆるひとつのバッグを基盤にアップデートしていけるというコンセプトで、一度手にした方が、いろいろパーツを増やし選ん

 

でもらって、最終的な形態を組み替えてアップデートしていくようなものです。今、市販しているのは一番ベーシックな形状のものですが、例えば今、平沼さんが持ってくださっているバッグは、ハンドルや肩掛けも簡単に取り外しができるようになっていて、色を変えたり、素材を選んだりできるようなお店を青山の骨董通りで展開しようとし始めています。

平沼何故52なんですか?

松村:ご自由に(笑)。

平沼えっ、ゴジュウニ?(笑)関西テイストのダジャレを利用しているのも面白い。

松村スタッフたちがどんどんデザインを増やしたり、要はこのシステムを使って、いろんな人がデザインに参加してくれたら良いなという思いが込められています。

 

2020年 1月 23日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
January 23, 2020 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日会場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
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※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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松村光(まつむら・ひかる)
1987年武蔵野美術大学卒業。同大学助手を経て、1993年Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne(フランス)卒業。同年 三宅デザイン事務所に入社。「ISSEY MIYAKE」パリコレクション、「 PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE 」の小物デザインを担当する中で、バッグブランド「BAO BAO ISSEY MIYAKE 」が誕生する。並行して、ユニークなモチーフの再解釈によるメンズバッグブランド「HIKARU MATSUMURA THE UNIQUE-BAG 」を展開。現在は、自身のデザインスタジオ(株)ヒカルマツムラデザインにて、プロダクトブランド「52 BY HIKARUMATSUMURA 」のクリエイティブディレクター兼デザイナーを務める他、バッグブランド「TOMOE」など、様々なデザインプロジェクトを手がける。




構造家編

構造家編 最終回は 渡辺邦夫さんと佐藤淳さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。ゲストの渡辺さんと、前日ご登壇いただいた腰原さんにも加わっていただき、さまざまなプロジェクトを通して建築の楽しさをお話しいただきました。


渡辺会場にいる皆さんの中で、どれほどの方が木村俊彦さんという構造家をご存知ですか。若い世代の方が多くいらしているので少し話しますと、木村先生というのは非常に個性のあるエンジニアで、自分が色々新しい建築を提案しようとしている時に、どんどんそれを積極的に言って雰囲気をリードしていく、そういう人物でした。建築界には建築家と構造家という2つの職業が大きく存在して、若い皆さんはきっと、建築家がこの世界のリーダーシップをとり、構造家はそれをお手伝いするように思っているかもしれないけども、それを全く逆転させて建築界でリーダーシップを取ったことから、木村先生はたいへん建築界に影響を与えた作品をつくりあげた方でしたね。僕にとって彼は大変尊敬できる先生で、とにかく建築に対してとても情熱を持っていて、○○協会の会長だとかそういう役職は一切、持たなかったのです。それから彼は東大の出身者だけれども、大学にもどこにも所属しないで一人でつくり出してきた数少ないエンジニアですね。僕はそういう個性的な力のある木村俊彦という非常に優れた師匠がいて、それを軸にした木村先生との人間関係で進めた珍しいケースです。

平沼:ありがとうございます。佐藤さんは渡辺さんのことを、いつからご存知ですか。

佐藤:私が木村事務所に就職した頃には、もちろん渡辺さんはもう独立をされていて、学生の頃から構造設計集団SDGの存在や、渡辺さんの作品は知っていたのですが、木村事務所にいる間も、お会いできていないです。私はたまにお見かけしていましたけども話す機会もなく多分、僕が独立してからきちんと知って頂きました。きっと木村事務所の一番下っ端の子だということで、認識して頂いたのではないかと思います(笑)。

渡辺:(笑)はじまりは、雑誌「建築技術」で、佐藤さんと対談をすることになったのですね。それで僕は一番年上、木村さんとそれから一番若い佐藤さんが構造デザインについて対談したら面白いのではないかと思って企画されたのですね。

 

佐藤はい。木村さんが亡くなられた直後でした。

渡辺:同僕と佐藤さんでは年齢がとても離れているんだけども、考え方がそれほど変わらないのではないかということで対談を企画されたのですね。

佐藤そうしたら当日の印象が相当違ったようで、僕の印象を皆さんにお話し頂いても良いでしょうか。

渡辺まぁ、あとの楽しみで良いでしょう。

佐藤はい。では後半の楽しみにまた、ゆっくりお話をお聞きしたいと思います(笑)。

2019年 3月 3日(日)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F 
March 3, 2019 (Sunday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
渡辺邦夫(わたなべ・くにお
1939年東京都に生まれる。63年日本大学工学部建築学科卒業。同年横山建築構造設計事務所入所、64年木村俊彦構造設計事務所に入所。69年独立、構造設計集団(SDG)を設立、今日に至る。構造設計の主要作品として、武蔵学園(77年)、日本コンベンションセンター(89年、第一回JSCA賞受賞)、海の博物館(92年)、東京国際フォーラム(99年)、幕張メッセ・北ホール(97年)、富山県総合福祉会館(99年)、札幌メディアパーク(2000年)など。

構造家編 第3回目は 腰原幹雄さんと佐藤淳さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの腰原さんに、さまざまなプロジェクトを通して建築の楽しさをお話しいただきました。


平沼会場に東大の腰原さんの1つ上の先輩、元安藤事務所出身の岩田恵さんがお越しくださっています。ひとつご質問をお願いしてもよろしいでしょうか。
 
岩田はい!今日は非常に貴重なお話しを聞けてとても良かったですし、木質を扱われている活動、TIMBERIZE話に興味をもっていたのですが、そのもう少し前の話も聞けて非常に面白かったです。でも確か腰原さんは数年前に、「木造はもうそろそろいいかな」言っていた記憶があるのですが、その後思い直されたのでしょうか。

腰原さすがに先輩ですね、よく覚えておられます(笑)。 僕がそもそも木造に興味をもった理由は、木造が未だ解っていなかった分野だったからなんです。でも近年において、木造もだいぶ解ってきたので、そのようにお答えをしていました。そして最近は、土とか、石とか、竹とか、自然素材でお呼びがかることが多くて、最近では、未発達の組積造にもそろそろ転換しようかと思っています。TIMBERIZEで取り組むことで木造の利点と同時に弱点も相当解ってきましたので、価値が高まり始めた木造を蹴落とすことも出来そうですよ!

会場:(笑)わはは。

腰原なーんて、冗談です(笑)。 木造はつくれるようになってきた過程が何よりも大切です。同時に自然材料で扱いにくいと言われていたものを、どうやって扱いやすくするか考えた時に、材料の方を均質にして工業製品になるべく近づけていきましょうという選択肢のハードルをクリアーできたことが素晴らしい。そしてもう一方では、やはり自然材料だから自然材料のまま使うという思想が芽生えてきた。

僕は両方可能だと思うんです。使い方としては木をなるべく扱いやすくして使うっていう方法と、扱いにくい木のまま、評価する方法という2つができれば、僕はそこから先は色々な人の使い方によって考えて使っていってくれると思うんです。だからこの道は拓けたので、そういう意味でもういいかなと思って、木造を離れようかと発言していました。

佐藤:木の性質で、「ここはもう少し調べておきたい」という部分はもうないですか。

腰原:「割裂」。割れ裂きですね。圧縮型のめり込みの場合はいいけれど繊維直行方向に引っ張った時にパサっと剥がれてしまいます。稲山さんがきっと取り組んでくれるはずだと、この前ご本人に言いましたが、稲山さんのめり込み量で繊維直行方向の圧縮は解決したのですが、引っ張り側の時にボルトで割裂してしまう力が未だ、解らないのですね。割り裂きというのは全体的な破壊なので、ちょっと怖い話でもあるんです。本当は木の育ち方をきちんとシミュレーションして、その成長に応じてどの力に対して弱くなるのかということがわかるはず。それをやれればいいのではないかと最近、思っていました。

佐藤組積については何をやろうとしているんですか?

腰原:組積造を解析できるようにしたいのです。

佐藤:日本中、世界各国に色々な積み方のバリエーションがありますよね。僕もそういうものに興味があるんです。

腰原:もうやってくださいよ。大学にいるんだし(笑)。

佐藤(笑)腰原さんは積み方の違いでどんな性質があるのか解りますか。

腰原:同一層でせん断が決まるので、積層している時点でもうダメですね。海外にこのことを聞くと、壊れ方を自慢してきます。何を自慢するのかというと、レンガと目地で壁の強さの比率が決まるわけですが、目地で壊すか、レンガで壊すかの違いを自慢します。日本は目地をがんがん固めているので、レンガで壊れる。つまり、せん断破壊がバサッとレンガも目地も含めて起きるんです。でも海外ではレンガ壊はれないで目地だけが壊れるんです。すると崩れたレンガを拾ってもう一度、元の壁が復元できる。つまり「経済的な壊れ方でしょ」って自慢してくるのです。

佐藤なるほど!(笑)リユースということですね。

腰原目地を強くしてレンガが割れると、もう使えないですよね。だから価値観としてそういう方法もある。このシステムに近いものは、伝統木造。太い材は壊さないで、細い材は壊れてもいいという考え方に少し似ていますよね。それ以外は再利用して、細い材は交換しましょうと言った考え方が現代にあってもいいような気がしますね。

平沼腰原さん、若い人たちに向けて構造家というタイトルに夢を与えてください。構造家とはどんな職業ですか?

腰原:この回答のところが佐藤さんの理念といつも合わないんですよね(笑)。

佐藤:わはは。

 

2019年 3月 2日(土)

18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
March 1, 2019 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka 
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
腰原幹雄(こしはら・みきお)
1968年千葉県生まれ。2001年東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。構造設計集団<SDG>を経て、12年より東京大学生産技術研究所・教授。NPO法人team Timberize 理事長。構造的視点から自然素材の可能性を追求している。受賞:松井源吾特別賞、土木学会デザイン賞最優秀賞、日本建築学会賞(業績)、都市住宅学会業績賞など。主な著書に「都市木造のヴィジョンと技術」(オーム社)、「感覚と電卓でつくる現代木造住宅ガイド」(彰国社)など。


構造家編 第2回目は 陶器浩一さんと佐藤淳さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの陶器さんに、さまざまなプロジェクトを通して建築の楽しさをお話しいただきました。


平沼今日の陶器さんの話しを聞かせていただいていたら、「積層の家」はあれだけの狭小住宅地の施工制限がある中に、PCで積む構法という着想で小空間を実現され、「竹の会所」では材が無い場所で、その地域にある材をうまく利用して、学生が実学として施工していくつくり方がとても良いなぁと思う反面、今、ここにある作り上げた仕組みを多様化していく様な一部プロダクト的な考え方の様にも思えていました。建築にそういう仕組みを多用していくというのが、どうも僕には少し違和感を持ち始めたのですが、そこにすーっと、この突っ掛かりを除いてくださるような説明をいただけないでしょうか。
 
陶器例えば先ほど紹介したこの格子ですね。これを工業製品とした金物を使わない格子システムとして、建材メーカーやハウスメーカーに売り出す考えは全く無いんですよ(笑)。 だけど社会における生産や普及の大切さも知りながらある種の工夫で、どこに持っていっても「できる」という仕組みの在り方には、少し興味があるのかもしれません。これをユニット・システム化した建築として一儲けしようとかは全然ありませんがね。(笑)×4の普及速度に席巻され、継手・仕口を有する木組みにおいて金物を使わないと言う文化は一度途切れてしまいました。つまり現代では主流となった、釘や大断面集成材用のボルト等でつくる木造に変化していった歴史があります。

会場:(笑)わはは。

佐藤同じシステムで建物を幾つもつくることがプロダクト的になりますが、その都度、建物ごとに違ったアレンジを求められる。それは建築に求められる制限も違うし、用途も違うし、形も違う。それこそ組んだ結果の形状で、やはりその場に応じた空気だとか光だとかのコントロールができるだろうと思うので、多分そういう意味ではバリエーションを魅せる意味が、僕もありそうに思います。

平沼もうひとつ聞かせてください。陶器さんが目指されている設計の手法とはどのようなものですか。

陶器:手法を確立したいとか構法を残そうという意思はあまりなくて、多くの建築家の皆さんのようにその時々の建築に合わせた状況により設計する姿勢で良いのではないかなぁと思っています。現代は技術がどんどん発達している時代で、AIやIOT等の発展から下手したら僕たちは技術に使われてしまいますよね。(笑) その中で自分たちの立ち位置というのをきちんと持たないといけないなぁと、あらためて思っています。その思った頃に、建築雑誌の編集に取り組むタイミングがあって、技術とは何かということをもう少し考えてみようとして、川口先生や内田先生など、いろんな方たちにインタビューして特集を作ったのですが、当時、平沼さん読んでくれました?

平沼はい、読みました!(笑)

陶器:構造設計者の確立というのは「スタンダード」です。そしてそのスタンダードというのは世界共通の「基準」となるのだけど、その基準を考えてはなくて、それぞれ「個人の中にあるスタンダードなんだという確立」を知りたいと思いました。きっと平沼さんが聞いてくれたのがこの手法ですね。当時、中谷礼二さんが名付けてくれた言葉があったのですが、彼はなかなか難しいこと言うのですね。技術は時代と共に変わりますよね。それで、原理というのも時代と共にも変わっていく。その中でやはりどんな時代になっても持っておくべき芯というのがね、芯というのは何なんだと、だから僕は時代が変わっても変わらない原理というのは何なんだと思って、いろんなインタビューをしたりして考えたんですけど、編集が終わった時の自分自身の結果は、そんなものないと気づいたことでした(笑)。

会場:(笑)あはは。

 

陶器そのことを齋藤先生に話したら、「坪井先生が、目の前にある課題を解決すると、それが大事なんだよ」と仰っていた頃の話題を話してくださって、「だから課題とは、それぞれの時と共に変わっていくことです。」と教えてくださった。「だからこそ、今の課題を巻き添えにして解決していくことが大事」なのではないかと思います。

佐藤現在の陶器さんの取り組みを見させてもらうと、素材や場所性から人との関係もとても手作り感のあるものをドンドンつくっていて、楽しそうで、自由を謳歌している感じがしますが、日建設計にいたあの大組織の中で、巨大なものをバンバン建てていたことの反動ですかね(笑)。

陶器今回の連続レクチャーの最後に来られる渡辺邦夫さんに、日建設計を辞める時に言われた言葉が、「あんたなんで日建辞めるの?」と聞かれたんですね。その時に「設計がしたいから辞めます」って言ったら、「お前面白いこと言うなぁ」と、設計したいから組織を辞めるって、それはどんな組織だと言われたことがあったんですね。でも組織で設計をするのと、今のように佐藤さんが言ってくれた手づくり感で設計するのでは、相当違う気がします。

2019年 3月 1日(金)

18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F
March 1, 2019 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka 
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
陶器浩一(とうき・ひろかず)
1962年大阪府生まれ。86年京都大学大学院修了。86〜2003年日建設計。03年4月滋賀県立大学助教授。06年同・教授。現在に至る。主な作品:キーエンス本社研究所ビル,愛媛県歴史文化博物館,愛媛県美術館,積層の家,清里アートギャラリー,澄心寺庫裏,半居,福良港津波防災ステーション,竹の会所,さとうみステーション 受賞:JSCA賞,Outstanding Structure Award(IABSE),松井源吾賞,日本建築学会賞(技術部門),日本建築家協会賞,日本建築大賞,SDレビュー朝倉賞,SD賞,日本建築学会作品選奨など

 


構造家編 第1回目は 稲山正広さんと佐藤淳さんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの稲山さんに、さまざまなプロジェクトを通して建築の楽しさをお話しいただきました。


平沼先ほど伝統構法による建築の影響を受けられたと仰っておられましたが、日本の伝統木造と海外の伝統建築のどちらに影響をされましたか。そしてその違いはありますか。
 
稲山私は当然、日本の伝統木造文化に惹かれていきましたが、日本の木造建築の在り方と諸外国での木造の在り方は求められた発展の歴史が違うのですね。例えば近年の西欧だCLTを使った高層建築が多く実現されていますが、西欧の木造文化は一度、途切れてしまったのが特徴です。そして当時主流だったハーフティンバーという木組みの文化が存在しましたが、現代ではその構法の流れでつくられている建築は存在しません。つまり先進国の中で、伝統的な構法が時代の生活文化に継承されて現代の在来工法にまで続き、一般工法として多くの人たちが使っている先進国は日本だけとなります。他の木造は2×4の普及速度に席巻され、継手・仕口を有する木組みにおいて、金物を使わないと言う文化は一度途切れてしまいました。つまり現代では主流となった、釘や大断面集成材用のボルト等でつくる木造に変化していった歴史があります。

佐藤木造の歴史の中、産業革命で変化したということですか。

稲山産業革命で1番大きかった木造の変化は、アメリカで発達した2×4が輸入されたことです。ある意味、切って組み立てるだけで出来てしまうので圧倒的に安価にできあがることが要因です。だから高度な技術がなくてもつくれた利点から発展した一方で、技術者でなくてもつくれることから、一般の職人を連れてきて、部材を企画断面にしてプレカットする技術が栄えてきました。日本に2×4が入ってきて、プレカットで在来工法も一旦廃れかけたんですけど、逆にロボット技術がプレカットによって、大工の技術を昇華させました。それが導入されたことによって、現代までその伝統的な流れが受け継がれたんです。つまり日本はある意味、昔からの流れが途切れずに、そのまま現代の軸組工法に活かされてきたのですね。

佐藤2×4構法が一旦は主流となり、その後はどのように変化していきましたか。

 

 

稲山西欧は北米の2×4が主流となって住宅をつくりはじめました。100年以上前の古いものは現代ももちろん残っているのですが、それらの構法が今でも、その国の標準構法として扱われている国はありません。そういう意味でも日本で木造を扱う際には、プレカット以上に元来の手刻みの技術を持っている大工さんに期待をして、地方には結構いい伝統構法をお持ちの技術者がたくさん残っているので、その人たちを活かした設計をします。

佐藤木構造の先生が驚くような技術というのは、海外にはなかったということですか。

稲山つまり諸外国は木造文化が途絶えたことにより、いかに合理的につくるかという文化が発展したのですね。一方で合理的に作る生産方式などにはものすごく学ぶ点が多いです。特に日本のプレカットは量産に特化していて、任意加工にはむいてないんですが、ドイツのフンデガーなどの加工機はCADとCADでつながって設計者がCADでかいたものがそのまま加工されるので、圧倒的に日本よりも西欧の技術の方が進んでいると思います。

 
2019年 2月 28日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
平沼孝啓建築研究所 大阪市西区南堀江2-9-14 4F 
February 28, 2019 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
Kohki Hiranuma Architect & Associates, 4F 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka 
入場 1,000円
定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択) | 申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
稲山正弘(いなやま・まさひろ)
1958 年愛知県生まれ。82 年東京大学工学部建築学科卒業。ミサワホームを経て同大学院博士課程修了、博士(工学)。90 年稲山建築設計事務所(現・ホルツストラ)設立。東京大学大学院准教授を経て2012 年より同教授。主な構造設計に、いわむらかずお絵本の丘美術館、岐阜県立森林文化アカデミー、東京大学弥生講堂アネックスなど。日本建築学会賞(技術)、松井源吾賞など多数の賞を受賞している。主な著書に、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008 年版)」(共著)、「中大規模木造建築物の構造設計の手引き」(彰国社)など。

 


建築家編


                                    

建築編 第4回目は 重松象平さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの重松さんに、さまざまなプロジェクトをご紹介いただきながら、建築と社会環境について、建築の可能性についてお話しいただきました。


平沼建築を考えていく上で他の分野から影響を受けられることはありますか?
 
重松僕、これは非常にいい質問だと思うんですが、僕そう思っていたんですよ、学生の頃。いろんな文化に造形が深くなって、いろんなものに影響されなきゃ建築家になれないと思っていたんですけど、僕はオランダに行ってもう少しプラグマティックなやり方、やはりその、与えられた状況をそのまま真摯に読み解いて建築にしていけば、文化的な、非常に深い、面白いものができていくんだって知った時に非常に解放された感じがしました。というのも僕が学生の頃は、哲学を引用してなんとか形態とかにつながる、音楽のスコアを見てそれを建築に解読する。そういうことをやってたんで。

平沼やってましたね。

重松僕もこういうのできなきゃいけないのかなと、必死に読んだりしましたけど、分かんないじゃないですか。最近では、ああいうの引用する人自体が怪しいという感じになってますけど。

ナガオカ:なるほどね(笑)

重松もちろん、ちゃんと理解している人はいらっしゃるんでしょうけど。ここにオフィスビルを建てるとか、美術館を建てるとか、直積的な関係性はないんで、それをプロジェクトを説明するときに使うっていうのはやはりおかしい。思想とか哲学というよりは、僕はすごいジャーナリスティックに、時事問題であるとか、世界の政治とか経済、そういうものから非常に影響を受けている。コールハース的だと言われればそうなのですが、思想とか哲学とかだけではなく、変化を読み取っていく。そういうことにも興味があります。

ナガオカ今ので沢山の人が救われたと思うんですけど。

平沼や、そうですね。僕もなんかちょっと救われた。

ナガオカ:僕のいるグラフィック業界は割とそういうの好きな人が多いですね。これ読んでないとダメだみたいな。

 

重松建築も未だにあるとは思いますけど、それとプロジェクトは別ということ。もちろんそういうのを否定はしてないんですが、そうじゃなくても全然できるんだよっていうのを若い人に伝えたいです。

ナガオカなるほど。日本における日本建築と違うとこはありますか。陰翳礼讃を読んでないと日本建築はつくれないみたいな。

重松海外に行くと、日本の文化の根源を知っておくことに越したことはないと思います。でも、僕が日本人だからジャパニーズ的だと思われるのはちょっと嫌なので、敢えてそういうのを考えないようにして、状況に真摯に対応することだけを考えていますけど。でも最終的には、バックグラウンドから何か生まれて、それは意識して出すんじゃなくて無意識に出せるようになりたいなと思っています。

2016年 2月 7日(日)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 07, 2016 (Sunday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
重松象平(しげまつ・しょうへい)
重松象平は建築設計集団OMAのパートナーである。現在重松はOMA NYのディレクターとして、個人住宅から美術館、商業施設、都市計画まで多様なプロジェクトのデザインを先導し会社全体のディレクションを担っている。2016年、重松が設計したケベック国立美術館、マイアミの多目的施設ファエナ・アートセンター、アーティスト蔡國強のアトリエなどが竣工する他、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、マイアミそして東京で大規模な複合商業施設も進行中である。また、ボゴタやトロントの新都心、ニュージャージー州の統括的な都市の水害対策計画など、大規模なマスタープランも多数手がけている。重松は現在ハーバード大学デザイン大学院(GSD)で教鞭をとり、「食のデザイン」(Alimentary Design)と題するスタジオを率いて、「食・建築・都市」の新たな関係性について研究している。


建築編 第3回目は 田根剛さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの田根さんに、プロジェクトの背景や、建築を通してどんなことを考え、どうを表現していきたいのかお話しいただきました。


平沼建築家の役割ってどういう風に考える? 僕たちみたいに1つの国にずっといる訳じゃないので、いろんな事を見られていて、外からの日本も見ておられるから、ちょっとそのこれから目指していくというか、役割。

田根やっぱり夢を描くってことかなと思いますね。それを建築がやっぱり1つの大きな夢やビジョンを、描く力を持っているので。政治家は言葉しか持っていないし、経済の人は数字しかないし。我々は絵が描けるし、ビジョンを見せたり、見地が幅広く、同時に一般市民としての代表者でもあると思うので、次の夢を描けるのかっていうのが建築家に問われていることだと思うんですね。今後を描く、描きたい、やりたいという人は、やっぱり建築家はすごく面白い仕事だなと思いますね。

ナガオカ:なるほど。1つのプロジェクトを成立させていくために、建築家にもやっぱり夢だけじゃなくて、より他の、言葉や数字のようなものも必要ですか。

田根そうですね。日々の作業はやっぱり、自分じゃない人にものを作ってもらうことですし、図面や言葉っていうものが1つのメディアとして伝えて仕事をしてもらったりとか。もちろん予算や時間も重要なんで、それを計算して収めないといけないとかっていうのもあるんですけど、なんかもっと遠いところをやっぱり見る、または見たいと思うような、建築家の本性ですかね。自分の創ったものが、いつまでも残ってくれるんじゃないかという様な夢が1つの大きな力になると思うので。やっぱり建築家が、デザイナーとして何かをデザインするということではなくて、建築っていうのはもっと、社会を構築したり、何かを現代の中で生みだすような力を出せるんじゃないかって。

ナガオカ詩的な要素がすごい強いなあと思ったんですよね。その詩的な要素っていうのは、感受性がすごくいいんだと思うんですけど、ご自身でどう分析されますか?

田根あんまり意識はしないんですが、建築を考える上で、設計という業務と、建築を考えるっていうのはちょっと違うものだと考えています。設計というのは本当に時間と予算があって、要求されることや法規とか、間違いなくしっかりつくらなければならないというひとつの業務作業があるんですけど、建築を考えるっていうことは、それこそ詩のことを考えてもいいし、文学について考えてもいいし、音楽についても、哲学についても。そういう自由が許されているのが建築なので、そこを深く掘り下げて行きたいなと。

平沼建築家ってどんな職業ですか?

田根時代をつくる仕事かなと思います。時代をかたちに置き換えていく仕事なのかなと。それが歴史というものであったり、過去には戻れないので、また、未来にも行けないので、この時代の建築をつくる。それによって次の時代にこの時代を知ってもらえる。残していかなきゃいけないという意識があります。時代をしっかりつくることが建築家の役目かなと思います。

 

2016年 2月 6日(土)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 06, 2016 (Saturday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
田根剛(たね・つよし)
1979年、東京生まれ。2006年、ダン・ドレル(イタリア)、リナ・ゴットメ(レバノン)と共にDGT.(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)をパリに設立。代表作に『エストニア国立博物館』(2016年完成予定)、新国立競技場国際設計競技『古墳スタジアム』(2012)、『LIGHT is TI ME』(2014)。フランス文化庁新進建築家賞(2008)、ミラノ・デザインアワード2部門受賞(2014)など多数受賞。現在、コロンビア大学GSAPP講師・ESVMD講師。http://www.dgtarchitects.com/

建築編 第2回目は 藤本壮介さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの藤本さんに、さまざまなプロジェクトを通して建築の楽しさをお話しいただきました。


平沼藤本さんの設計の手法を聞いてみたいんですけどね。

藤本手法…(笑)。

平沼あんまり見せてくれないじゃないですか。だいたいこうなってこうやってこうバーンみたいなことを言うんですけど。

藤本手法ってなんなんですかねー。いや、だって、今のパリのやつも、まずパリじゃないですか。パリの街は幸い何回か行ったことがあったから、ああいう30mくらいのラインでずっと街が揃ってるんですよね。建物越しに何が見えるかっていうと屋根かエッフェル塔くらいなんですよ。我々の建物もそういうくらいのサイズだから、そこに森が浮いてたら、それってかっこいいよなって。

会場(笑)

平沼や、わかりますよ。ヌーヴェルのグッケンハイムの東京のコンペ案を未だに思い出しますもん。

藤本そういう記憶に残る風景というか、原型を作りたいってのがあって、パリの街に新しい建物をつくるっていうときに、森がただ浮いてるっていう、最初は思いつきですよね。描いてみて、森が浮いてる。色々やりとりをしていたら、どうも下が全部森だと床面積が足りないのでデベロッパーが怒ってるみたいな話になって、じゃぁこうやっちゃったらいいんじゃないのとか。それも思いつきですよね。思いつ…、設計の手法は思いつき、かな。(笑)

ナガオカ(笑)。全く参考にならないような…。何を学んでいいのか(笑)

平沼今後どんな建築を作りたいですか。

藤本いやー、わかんないっすね。これでさえ、コンペとりましたっていう連絡が来た時に、僕的にはこれ本当に作っていいのかなと。そのー、思いつきとあとなんか状況に流されるっていう。この2つですね僕の設計の…。

会場(笑)

ナガオカ状況に流される…(笑)

藤本あとブタペストだったら公園の森の中だから、森の中で音楽ホールかぁ、じゃぁ、森に囲まれたガラス張りの音楽ホールってかっこいいよなって。1つの原型になるような。僕が考えてるのはその程度のことですよ。(笑)

平沼すごいかわされるんですよ。

ナガオカかわされてますよね。

藤本いや、真摯に…。さっきのモンテリオもそうだけど、中をいじりだしたらお金的にアウトだなって思ったんですよ。でもファサードデザインだけってのもおかしいな。だけど集合住宅の新しい原型になるようなものになんなきゃいけないよなと。

 

あとは色々な思いつきを目の前に並べて話していく中で、最初は下駄みたいな感じだったんですよ。平らな四角い建物にこういう風にバルコニーがついてたから、下駄じゃんこれって、歯ブラシじゃん。まぁダメだったんですけどね。敷地の色々な条件を整理していくと建物がこういう形に成らざるをえないっていう雰囲気になってきて。この下駄みたいな歯、歯ブラシの歯をこれに付けてみたらどうなるかって、わーって付けてみたら、松ぼっくりじゃん、いいじゃん。(笑)

ナガオカこれも参考にならない…。(笑)

会場(笑)

平沼…(笑)。建築家ってどんな職業ですか?

藤本建築という我々の生活環境の一部をつくっている、あるいはすべてをつくっているといっても良い訳ですよね。その建築という物を通して、世界の価値感を更新していくというような、そういう意識でやってますね。単にものをつくるだけじゃなくて、生活が依って立つ根柢の価値観みたいなものを大きく更新できるミースとかコルビジェの様な人もいれば、ほんの小さな一歩でもいいんですけどね。それを繰り返していくことで未来がやってくるというような気持ちがしています。

2016年 2月 5日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 05, 2016 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
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※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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藤本壮介(ふじもと・そうすけ)
1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。2015年パリ・サクレー・エコール・ポリテクニーク・ラーニングセンター国際設計競技一等受賞、2014年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞受賞。2013年ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオンを設計。主な作品は、House NA(2011年)、武蔵野美術大学図書館(2010年)、House N(2008年)他。


建築編第 1回目のゲストは石上純也さん。 ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの石上純也さんに代表作から最新のプロジェクトまでご紹介いただきながら、さまざまな手法に挑戦し続ける姿勢をお見せいただきました。


ナガオカさっきのお家、飛石をあの家の人は人は毎日こう飛石を渡って。

石上まぁ、多分そうですね(笑) 飛石好きなんですかね。

ナガオカ好きなんだ(笑) 住んでる世界が違うという意味合いで乱暴な言い方すると、これは住めるのかなぁと思うようなグラフィックデザインってあるのかなぁって思ってたんですけど。住まい手さんとしては面白いんですかね

石上住めるってことは大前提だったんですけど、建築の究極の目的っていうのは僕の中では、僕の中では快適性だと思うんですよ。絶対に。それはどうやっても揺らがなくて、例えば宇宙ステーションとかは最新の人工環境だけど、建築じゃないと思うんですよ。快適じゃないから。で、訓練が必要じゃないですか。その快適さの価値観をいろいろ考えたのがいいんじゃないかと。

ナガオカあぁ、そうですね。納得しました。

 

平沼分かりやすく言うと、ハウスメーカーさんがつくるような快適性を表現する設計者の方達が多い中、石上さんの快適性はああいう住まいじゃないですか。

石上日常的に家にいるじゃないですか、で、旅行に行って景色を見てすごいなと思ったりとか、そういうところでのんびりすると気持ち良いなって感じたりとかっていうところで、はっきり分かりますよね、そういう力をみんな持ってるわけで、その価値観のレンジっていうのに、ある生活のスタイルを決めつけちゃうとすごく窮屈になってしまうと思うんですね。自分の持ってるその感覚のレンジを少し広げるというか、そうするといいんじゃないかというような。

平沼レンジを広げると色々な発見があるということですか?

 

 

石上そう、発見もあるし、なんで最初っからこうしなかったんだろうっていうような感じがあるといいなぁと思ってたんです。

平沼若い人たちもなかなか多いので、何かメッセージ的を。

石上建築は僕はすごい面白いと思ってるんですけど、やってみなかったら面白いって思ってなかったかもしれないですね。工業製品、つまり量産するような物だと、どうしてもクライアントが目に見えないというか、さっきのマーケティングの話じゃないけど、ある想定の中で、物をつくるわけじゃないですか。でも建築の場合クライアントと一対一だから、クライアントの想定を肉声として理解できるし、ディスカッションの中ではその想定を崩していくこともできるというところで結構自由度が高いなって思っていて。大変だけど、色々考えられるのは面白いとこかなって 。

 

2016年 2月 4日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
 
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 04, 2016 (Thursday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive ear ly.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
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※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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石上純也(いしがみ・じゅんや)
1974年神奈川県生まれ。2000年東京藝術大学大学院美術研究科建築科修士課程修了。妹島和世建築設計事務所勤務を経て、2004年石上純也建築設計事務所設立。2009年「神奈川工科大学KAIT工房」で日本建築学会賞作品賞受賞。 2010年第12回ヴェネツィアビエンナーレ国際建築展で金獅子賞を受賞。


インテリア・プロダクトデザイナー編

          


 

インテリアデザイナー編第 4回目は 柳原照弘さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの柳原照弘さんに、さまざまな活動の中から空間づくりのことを中心にお話しいただきました。

平沼:今回のdレクをオーガナイズしてくれたのは服部さんですね。

柳原:服部さんはすごいですよ。

ナガオカ:何がすごいんですか?今日来ませんから、いろんなこと言っていいですよ。

柳原:いろんな人に「あ、久しぶり。」とか言うじゃないですか。「誰ですか?」ってあとから聞いたら、「いや、会った事あるかも。」とか言うから、ほんとにその場の状況で空気を作るといいますか。

ナガオカ:適当と言えば適当。(笑)

柳原:デザインにとってはすごくいいなと思っていて。デザインって相手にどういう余地を残せるかによると思うんです。服部さんは会話の中でもプロジェクトでも完璧な堤防を作らなくて、地形を本当にうまく利用するというか、一番いい流れを作るので、それはすごいなと。

平沼:服部さんに聞いてもらいたかったですね。

柳原:空間って特にそうだと思います。デザイナーが100%の物を作るじゃなくて、渡した後にクライアントが満足したものと皆思うんですけど、僕はそこじゃなくて、クライアントもその空間の要素の1つで、本来はそれも利用する全然違う第三者のための空間だと思うんですね。その人たちが使う、クライアントももちろんですけど、使う余地をどういう風に空間に残せるかっていうのを考えていろいろスペースを提案しているんですけど、物足りないじゃなくて、使いこなせれる材料をどれだけ用意するかというのがデザイナーの仕事かなと。

ナガオカ:その場合は何かある程度の使い方というか、そういうディスカッションはするんですか?

柳原:マニュアルでこれとこれをこうしてくださいじゃなくて、その物作りの会話の中から自分達の責任をどれだけ感じてもらえるかっていうようなプレゼンテーションをします。

柳原:デザインを相手に伝えるではなくて、その空間の思いをプレゼントするといいますか、その中身を気に入ってもらわないといけないので、そこでコミュニケーションをとる。それが無いと、どれだけいい物を作ったとしても相手は不安になりますし、使いこなせれない物であれば空間って残っていかないので。

平沼:柳原さんにとってのデザインとはなんですか?デザインという行為を、どんな風に捉えていますか?

柳原:人が関われるためのきっかけだったと思っていて、見えるデザインと見えないデザイン両方そうだと思うんです。そのきっかけで作ることがデザインだと思うんです。やっぱり何も無いと人間って考えられないですし、考えてくると、そこに人の思いが入って、コミュニケーションが入ってきて成立してくると思うんです。その使う人の余地を想像して少し手助けするのがデザインじゃないかなと思っています。

2015年 3月 22日(日)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
March 22, 2015 (Sunday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end 20:30-21:30 reception
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
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numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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柳原照弘(やなぎはら・てるひろ)
1976年香川生まれ。2002年に自身のデザイン事務所を立ち上げ、ストックホルムファニチャーフェアやミラノサローネ等の展示に参加。国境と文化とジャンルの境界を越え、国内外の様々なプロジェクトに関わる。プロダクトデザイナーとしてスウェーデンのOFFECCTやイタリアのPALLUCCOなどの企業にデザインを提供する他、イタリアのSERGIO ROSSIやLIMHAIRグループの空間デザインや、KARIMOKU NEW STANDARDや陶磁器ブランド1616/arita japan、革小物ブランドのTYP/等の立ち上げと開発に関わる。現在は有田焼きの新プロジェクト2016/のクリエイティブディレクター、デザイナーとして2016年のミラノに向けてプロジェクトに関わる。フランス国立美術研究所パーマネントコレクション(KARIMOKU NEW STANDARD:STOOLS,PILE)


インテリアデザイナー編第 3回目は 関祐介さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの関祐介さんに、制作の過程や背景のことをお話しいただきました。

2015年 3月 21日(土)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
March 21, 2015 (Saturday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end 20:30-21:30 reception
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
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※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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関祐介(せき・ゆうすけ)
東京ベースのデザインスタジオYUSUKESEKI主宰。1978年神戸生まれ。2001年金沢市立金沢美術工芸大学環境デザイン学科卒業。インテリアデザインを軸に建築、グラフィックデザイン、プロダクトデザインも手がける。主な仕事として「PAPABUBBLE SHIBUYA,YOKOHAMA,AMSTERDAM2」「中川政七商店街」「KOLMIO+LIM」「大塚呉服店」http://yusukeseki.com/


インテリアデザイナー編第 2回目は 五十嵐久枝さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの五十嵐久枝さんに、クラマタデザイン事務所時代のことや様々な作品づくりのことをお話しいただきました。

平沼:作品を見せていただいて、かわいらしい作品とシステム的な作品とあるように思いますが、どっちですか?

五十嵐:両方ですね。どちらも必要だと思っています。あっちいったりこっちいったり、インテリアデザインだけでは、できないタイプです。そうなってしまうと小さく固まってしまうように感じていますね。家具をデザインしたり、インスタレーションをやったり、小さいプロダクトを作ったり、近づいたり離れたりして客観視するのが私のやり方のようで、それらは必要で繋がっているのだと思います。

平沼:五十嵐さんはどんな分野からイメージがわいてきたり、デザインっていう行為が始まるんですか?

五十嵐:倉俣さんがよくおっしゃっていた、概念的にならないとか、疑ってみるということなんですけど、一から沢山リサーチします。最初から、0から始めてみて、それで1つ1つ、これで良いのかとか、確かめて行きつくようにしています。


五十嵐:自分なりのロジックみたいなものを、上手くまとまってないことの方が多いんですけども、自分なりにはちょっとした理由があったりとか、何故こうなのかみたいなことは無いとデザインできないタイプだと思います。

平沼:五十嵐さんにとってデザインとは何ですか? なぜデザインを続けるんですか?

五十嵐:自分が生きて行く上で必要なんです。ふふふ。皆にとってじゃなくて私にとって。それはデザインされた物ではなくてデザインする行為がです。

ナガオカ:いいなあ。そこまでズバっと言い切ってみたいですね。

平沼:言えないですか?(笑)

ナガオカ:言えない。

五十嵐:ちょっと格好良く言い過ぎましたね(笑)やっぱり楽しいって言葉になっちゃいますかね。

ナガオカ:楽しそうですもん、だって。

平沼:今後どんなものにトライされますか?

五十嵐:中間領域の物を探っていきたいと思っていまして、意外とそれが現代にリンクする所って結構あるんじゃないかと思っています。名前が付けにくい物、何を入れるかって分からないけど、でも、あってもいいかもしれないものを探って。100年後にはスタンダードになっているかもしれない。

平沼:皆さんに聞いている質問なんですけど、デザイナーってどんな職業なんですか?

五十嵐:世の中に対してほんのちょっとでもポジティブな答えが出せる職業だと思います。良くすることがミッションだと思うので。それが凄く良くするっていうことだとそうそうないと思うんですけど、ちょっと綺麗になるとかっていうことも良いことじゃないですか。そういうポジティブなことを与えられる職業だと思っています。

2015年 2月 21日(土)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 21, 2015 (Saturday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end 20:30-21:30 reception
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
admission 1,000 JPY | capacity 60 guests (first-come, first-served) | RSVP required
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
the seats will be first-come, first-served basis due to the limited capacity of the venue. to obtain the best seats, arrive early.
please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
we offer on-the-spot admission due to the availability of limited seats.
numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
please note that we might decline your admission, especially for latecomers, due to the availability of the venue.
五十嵐久枝(いがらし・ひさえ)
東京生まれ。1986年〜91年 クラマタデザイン事務所勤務。1993年 イガラシデザインスタジオ設立。 商業空間デザインから、インスタレーション・家具・プロダクト・幼児施設遊具など商品開発を手掛ける。携わる範囲は「衣・食・住・育」と広がり、現在形でのデザインを信条としている。 グッドデザイン賞審査委員、武蔵野美術大学教授。


インテリアデザイナー編第 1回目は、服部滋樹さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの服部滋樹さんに、デザインと地域性のお話やデザイン教育のことをお話しいただきました。

ナガオカ:今日は服部さんと一緒に滋賀のリサーチしてきたのですが、ローカル、地域に関わる仕事の、何にどんな面白みを感じていますか?

服部:ヒントとかアイデアが詰まっているという客観的な視点で見ているかもしれないです。グローバルスタンダード以降のローカルスタンダードっていう考え方は、僕はすごいフィットしていて、それを辿れば民博で衝撃を受けた音楽の体験かなー。その土地にしかないその土地で起こっているものにしかヒントは無いなって思ってて。今日のリサーチ、ナガオカさんと一緒にやっていて、僕ちょっと意外やったんですよ。地形にしかその土地の暮らし方やヒントが無いという話をナガオカさんがしてて、僕、全く同じことを思っていたんですよ。地形が人に暮らしやすい、もしくは、素材、資源があるから人はそこに暮らしている。人がその土地に暮らすということはこの二つしかない。資源が無くなれば、その土地に居なくていいということになるわけなので、資源が無い産業は無くなってもいいとするということも言えるかなと思うんですよ。逆に、その土地が豊かであるということ、資源ではなくて、豊かであるという選択をしてその土地に暮らした人達が居るとすれば、その土地が豊かであり続けることをやり続けなければならないという、という風になると思うんです。それが同意見やったことに、今改めて感動的だったんです。土地にすごく興味があります。


服部:その土地にある極まったローカルな部分で発見されたアイディアが、地球の裏側の問題を解決するっていう可能性がある。それを見つけたいと思っているし、そういうアイディアやヒントや答えが、実は僕の土地にもあるんだっていうことを気付いてもらいたい、というのがそもそものことです。

ナガオカ:その土地に長く続いてることに対して、都心に居てショートライフに発想してデザインをするような人達を呼んで、自分達の分からなくなった状況を整備してもらうわけじゃないですか。で、行くと、学校に行って僕らが教えるどころか教えられることが多いっていうのと一緒で、実は整備するためにローカルに行ったつもりが、そこに脈々と長く続いている物に気付かされて…というのはありますよね?

服部:ありますね。全くそうですね。逆に言うと、都会にはもうヒントは無いって言っていいのかもしれないですしね。ただ、そのヒントの無い都会の中でどうやって生きるかっていう事を考えると、人間自体がもう変わらなければいけないということでしかない。ヒントが無い都会に暮らしながら、人がどう変われるかっていう事を模索することが必要かなと。建築とかインテリアとかプロダクトとかっていう世界でも、本当に必要とされている根幹な気がしています。だから、さっきのTROPEが早いって言われたのは…今でしょ!という話なのかなと。

平沼:今日、話を聞かせていただいていて、かなりのリサーチマニアですよね?

服部:リサーチ好きですね。

平沼:リサーチの着目点が特殊ではないですか?

服部:それ言われると、めっちゃ嬉しい。思うに、あまりにもマーケティングで物づくりがされた時代なので、マーケティングではない方法で物を見なければいけないと。本当の物づくりってなんやったかというと、もっと体感からアウトプットしていくことをやって来たはずなんですよ。機能として整理されたデザインはもちろんあるんですけど、機能として整理されるっていうのは誰でもやりゃできるわけでしょ? 機能の整理はできる、整理されすぎると、車のようにみんな同じアウトプットになってしまって、どこのメーカーがどんな車をつくっているのか分かんない状況がまずいということもわかっている。だとすると、オリジナリティーのあるリサーチをする能力さえあれば、アウトプットは絶対に変わると思う。自分で体感する、反応をいかにロジカルに伝えるか、いかにロジックの上に乗せて視覚化するか、というのが大事だなって思っています。アウトプットの面白さを求めるのであれば、オリジナリティーあるリサーチ能力が重要だと思っています。



2015年 2月 20日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
February 20, 2015 (Friday) 18:30 doors 19:00 start 20:30 end 20:30-21:30 reception
4F D&DEPARTMENT OSAKA, 2-9-14 MinamiHorie, Nishiku, Osaka
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
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※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
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please take the stairs on the left side of the building (when facing the 1F store entrance) to the 4th floor.
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
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numbered tickets will be issued accordingly from 18:30, at the first floor of the building.
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
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服部滋樹(はっとり・しげき)
1970 年生まれ、大阪府出身。graf 代表、クリエイティブディレクター、デザイナー。美大で彫刻を学んだ後、インテリアショップ、デザイン会社勤務を経て、1998年にインテリアショップで出会った友人たちとgraf を立ち上げる。建築、インテリアなどに関わるデザインや、ブランディングディレクションなどを手掛け、近年では地域再生などの社会活動にもその能力を発揮している。京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科教授。


グラフィック・アートディレクター編

                   

デザイナー編第 4回目は、五十嵐瞳さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの五十嵐瞳さんに、制作やものづくりの姿勢をお話しいただきました。

五十嵐:以前は、デザインは製造段階の前の部分で、製法を整理していく仕事だと思っていました。それを理解した上でこの形が一番いいですよ、って提示する仕事だと思っていたんです。でも、それだけではなく、お金の問題とか、作り手である職人さんがいる。職人さんが出来る事、出来ない事とか、色んな事情をふまえた上で、何がベストなのかを判断する仕事なのかなって最近思うようになりました。デザインやアイデアは、多分デザイナー以外の方でも色々出せますが、それを世の中に出して良いものかどうかとか、セレクションを色んな目を持ってすることがデザインの仕事なんじゃないかなって思います。

ナガオカ:この歳でこんな答えなかなか出来ません。誰か、すごく強く影響を受けた方とかいるんですか?

五十嵐:大学の先生なんですけど、安次富隆さんです。

平沼:ご自身の作品によって、人と自分の作ったものとの関係はどの様になっていけばいいと考えていますか?

五十嵐:紙で鋳込む磁器は、つくる段階の人との繋がり、磁器の生産地と紙の生産地が合わさって、楽しく素晴らしいことができる可能性があると思っています。つくる段階での繋がりの1つになっていけばいいなと思います。

ナガオカ:ロングライフデザインってどう思われますか。

五十嵐:ずっとあり続けるものが、理想だと思います。つくり手がつくりやすい形だったり、製造でうまく回っていくプロセスまで組み込まれたものが、ロングライフデザインになっていくと思っています。単なる形のデザインじゃなくて、その前段階のつくり方からデザインされたものが、きっと長くつくられて、愛されるものになるんじゃないかなって。

ナガオカ:そうですね、その通りだと思います。

五十嵐:そこの段階のところまで想像して、それが判断できるかどうか、どこまで自分の想像しているものを現実に動かせるかっていうのが難しいですよね。

平沼:ナガオカさんに、何か質問ありますか?

五十嵐:デザインってなんですか?

ナガオカ:うちみたいな店はコミュニティ型のお店みたいな呼ばれ方をすることがありますけれども、例えば大阪店は大阪の土地の問題、ものづくりの人たちの問題を解決するためになんかする、そのことがデザインなんじゃないかと思うんですよね。だから、いろんな答えがあると思います。ロングライフはね、職人がつくりやすい形ってホントもうその通りだと思います。

平沼:プロダクトデザイナーとはどんな職業ですか。

五十嵐:私が今思うのは、生産段階でのプロセスをきちんと整備して、その成果物で人の生活を良い方向へ変えていける、つくり手も生活をしていける、ものの周辺にあるたくさんの関わりをつなぐ職業かなと思います。ものすごく分からないことだらけだと思います。色んなものをやろうとすればするほど、知らなくちゃいけないことは多いです。それを一本でやっている職人さんの方が既にいる中で、私がこういうことをしたいって言うのはとても恐れ多いことだと思うんです。ただ、その道をずっとやられてきた方にはない目線でものごとを見られる可能性があると思いますし、別の視点を持って見ると新しい何かが生まれると思っていたいです。かなわないんです、職人さん達には。その道のプロにはかなわないんですけど、ただ、やれることはあるんじゃないかと信じてます。

ナガオカ:職人さんになるより、研究者でいたい?

五十嵐:そうですね、もっと色んなことを見てみたいです。色んなジャンルの素材も見たいですし、ものづくりの現場も見たいし、とにかく今は色んなことを知りたいし見たいし体験したいです。



2014年 3月 30日(日)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
五十嵐瞳 (いがらし・ひとみ)
1990年生まれ。2013年に多摩美術大学 美術学部 生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻を卒業。LEXUS DESIGN AWARD 2013(第1回)ファイナリスト 石上純也氏メンタリング作品に入賞し、2013年ミラノデザインウィーク LEXUS会場展示にて作品を展示。2014年2月27日から松屋銀座にて「Designer's catalogue 2014」に展示予定。http://www.hitomiigarashi.com/


デザイナー編第 3回目は、安積朋子さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの安積朋子さんに、作品の制作やデザインへの考え方についてお話しいただきました。

平沼:人とデザインの結びつきについてお聞かせください。

安積:私にとってデザインとは、、、。その空間の中にいる人の一番求めていることを陰ながらに、目立たないようにサポートするのがデザイナーの仕事かなと最近思っています。デザインがされていることに気づかないぐらいが一番いいかな、と。

ナガオカ:難しいですね。

安積:まさに、どうしたらデザインの存在を消せるのかを最近ずっとやっている感じで、本当に気づいてくれないようなものもやっています。機能を満たして、そこに普通に存在したものも便利なので、それがデザインされてこうなったんだって使っている人が気づかないような。そこまでいけたらすごく一番いい人とデザインの結びつきじゃないかなと私は思っています。

平沼:表現方法は変化してきましたか?また、これからどのように変わっていくのか教えてください。


安積:RCAでの学生時代は、自分が卒業してその業界に入るとすると、自分の立ち位置が全体のマップの中のどの辺りにあるのかな、とかそういうことを考えてデザイナーとしての個性だとか何が売りになるのかを必死に考えたわけですけど、パートナーシップ時代はどうやったら名前が売れるかっていうことを考えたと思います。まだ駆け出しですから、誰とどんな仕事をしてどこに伝えるかってことを中心に、キャラクターの見せ方を戦略的に考えていました。100%デザインロンドンが始まったのが94年で、デザイナーメーカーって言う呼び方で自主製造販売をしていたころです。その中でメーカーの悩みも体験し始めて、それからコンサルタントとして会社のためにデザインするようになった時に、学んだことがすごく活かされてクライアントが見つかるようになったと思います。今は本当にね、個性を見せなくてもいい時代です。裏にはちゃんとした機能を満たして、長く生きながらえて、作っている人達の技術とか想い、その文化がいろんな人に伝わるような、媒体というか、メディア的な立場になっている気がしますね。

ナガオカ:安積さんの経験値と年齢に若い人たちがいつかは到達するわけじゃないですか。安積さんでも、今現在の社会状況の中でやはりデザインは黒子になるべきだという結論をだしてるのは、今の社会状況にもっとも合致した答えですけど、私達がこれから名前を売らなきゃいけない状況だとしたら、どうしたら良いですか?

安積:どうしたらいいんですかね?私がどうやってここまで来たのかもいまいちよく分かっていなくて、ビジョンが大きくあるかっていうと、全然なくて、自転車操業のままシフトを続けて今はこんな感じで、、、。ぜんぜんアドバイスになっていませんけど。

ナガオカ:やっぱり今の若い人たちも、安積さんがやってきたようなことを、今の環境問題だとか原発問題だとかいろんな問題がある社会の中でやって、2、30年経ったら、存在を消すんだっていうのかなって思ったんです。

安積:わたしも、今の状況に影響されているのは間違いなくて、今もバブル期が続いていたら、もっとアーティスティックな欲求を満足させるものをバンバンつくっていたのかもしれないです。95年をデビュー時とすると、その当時のイギリスは、経済はすごく下辺だったんですね。だから自分のデザインをすぐにつくってくれる会社がなかったから、自分で作って売っただけです。自分で作るには、いろんな工房の人たちと会って、何ができて何ができないかっていうのを1つずつ学んでいく必要があって、その経験が結果的に、コンサルタントとして外部デザイナーがデザインを提供しますという立場としての売りになっている気がします。だから、今売りだそうとしてる方たちには、今のこの状況に対する答えの出し方が、今からの糧になっていくんじゃないかと思います。



2014年 3月 15日(土)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
安積朋子 (あずみ・ともこ)
TNA Design Studio(ロンドン)主宰。家具、照明、インテリアデザイナー。京都市立芸術大学環境デザインを卒業後、東京での設計事務所勤務を経て渡英、Royal College of Artにて家具科修士を取得。1995 年にロンドンで始めたデザインユニット AZUMI を2005年に解消し、現スタジオを設立。展示会場や店舗のデザインと同時に、イギリスをはじめとするヨーロッパや日本の会社に家具や照明器具、ジュエリーなどのデザインを提供する。主な仕事に、英国最高裁判所のための家具(2009年)、Harrys of London靴店のインテリア、石巻工房のためのCarry Stool (2013年)などがある。2006年よりRoyal College of ArtのDesign Product科とInterior Design科にて客員講師。Victoria & Albert Museum、Geffrye Museumなどに作品が収蔵される。 http://www.tnadesignstudio.co.uk/


デザイナー編第 2回目は、佐野研二郎さんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの佐野研二郎さんに、制作の裏話やデザインへの姿勢についてお話しいただきました。

佐野:別に自慢しているのではなく、僕は作業がすごい早いんですよ。

ナガオカ:それは自慢ですね。

佐野:なんか思ったら、結構パーって作れちゃうんですよ。パーッじゃなく、パッ!ぐらいです。で、それを見て、一度なぜ面白いのかを言語化してさらにブラッシュアップする。全然面白くない場合もあるので、その時はすぐやめる。すごいなるべく早く作るのがけっこうポリシーで、作って確認していくんです。

ナガオカ:なるべく早く作るポリシー。

佐野:忘れちゃうんですよね、作らないと。なんか鮮度が鈍る感じがあるので。早くできない物は逆に駄目みたいな。複雑な物って作るのが時間かかるじゃないですか?

ナガオカ:それ駄目なんですね。

佐野:出来るだけ瞬間でできるくらいのものにしようというのがあります。

ナガオカ:やる前に、うーんって考えてこれは面白くないかもしんないって、シュミレーションしないで、とにかくまずやってみちゃう?


佐野:うーん、お風呂ですごい考えてます。お風呂は妄想タイムなんですよ。お風呂でこうなってこうなってこうなったら面白い、お湯をバシャバシャ!みたいな(笑)

ナガオカ:お風呂上がって寝て、朝出社してマックですか?それかお風呂上がってマックですか?

佐野:お風呂上がってmac book air、ですね。僕は朝起きるのがすごく早いんですよ。6時前に起きて、そこでこうパッパと作るんですよ。

ナガオカ:作るんだ。

佐野:作るんですよ。それで、スタバに行っても、画面を誰からもみえないようにして、イヤホンしてずーっとやっちゃうんですよ。それが至福の時(笑)

ナガオカ:とにかく形にする。

佐野:とにかく形にして、最初は手書きで。モレスキンに描いたりするんですけど、それをカシャって撮影してスタッフに送ったり、電車の中でそれを見てなんかつまんないなあ、みたいな。その作った物をこう色んな場所で確認してやっているんですよね。

ナガオカ:なるほどねー。

佐野:だから今事務所でやっているものも、画面を撮影して、その電車の中でまあ人に見られないようにちょこっと見て。場所が変わると見え方が変わるんですよね。あんま面白くないなとか、これはどう考えてもすごいものに違いないみたいなね。こう盛り上げて作ったりとか。

ナガオカ:僕ね、見させてもらってて、このキャンペーンのCMずっと見ていたいのに、これキャンペーンが終わったらどっかにいっちゃうなんて耐えられるかなって聞きたかったんですよ。

佐野:あぁ。でもやっぱり長く続くものを作りたいってのがすごくあるんですよね。やっぱもともと博報堂に入って広報キャンペーンやったときに、ものすごいレイアウトに時間かけてこだわったのに、新聞広告なら1日で終わりみたいなのあるじゃないですか。ものすごい寂しいなと思ってたんですよ。その時ににゃんまげってのを作ったときに、にゃんまげを1個作ると、それがキャラクターグッズみたいに残ったりとか。江戸ワンダーランドに名前が変わっても、にゃんまげがいたりとかね。なんか続くってことはね、ぼくもデザインのテーマとしてちょっとあるんですよね。

2014年 3月 8日(土)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
佐野研二郎 (さの・けんじろう)
1972年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。 博報堂を経てMR_DESIGN設立。 主な仕事にサントリー「南アルプスの天然水」「グリーンダカラ」 「BOSS」、トヨタ自動車「ReBORN」、ミツカン「と ろっ豆」、 TBS「ブーブ」、絵本「ふうせんいぬティニー」、日光江戸村 「ニャンまげ」、au「LISMO!」などがある。 オリジ ナルプロダクト「nico」はMoMA/ニューヨーク近代美 術館、コレット (パリ)、デザインミュージアム(ロンドン)、 森美術館、原美術館など世界各国で展開。受賞にONE SHOW DESIGN(NY) 金賞、日本パッケージデザイン大賞金賞、 ACCタレント賞(グリーンダカラちゃん)、みうらじゅん 賞(ニャ ンまげ)。 多摩美術大学統合デザイン学科教授。ロンドンD&AD2014審査員に招聘。www.mr-design.jp


デザイナー編第 1回目は、長嶋りかこさんとナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの長嶋りかこさんに、子供の頃のお話やこれからの活動のことをお話しいただきました。

平沼:どんな少女時代を過ごしていたのですか?

ナガオカ:ぬりえばかりやっていたとか、横にレタリングしてたりとか、そのようなことはしていましたか?

長嶋:はい。うちはモノが無かったので、例えば塗り絵をするにもまず塗り絵から作る。まず線画の絵を描くじゃないですか、その線画の隣に「塗ってね」って描いてから塗っていました。

ナガオカ:塗り絵からつくるって、やっぱりですか。一人塗り絵出版社ですよ。

長嶋:モノは買うものではなくて、自分でつくるものだと思っていました。だからリカちゃん人形とかもあの…

ナガオカ:自作ですか?!

長嶋:はい。昔リカちゃん人形のお家も売ってたじゃないですか。それの、段ボールハウスも作っていました。(笑)

ナガオカ:リカちゃんハウスじゃなくて、リカちゃん段ボールハウスだ。カッコ良さそう!面白いですね。

平沼:唐突ですけど、デザインを小さなものから、平面も立体も、ショップやられているので、見さしてもらってて、ずばりグラッフィックデザインとは?


長嶋:難しいです、逆に聞きたいくらいですよ、これ。でも、本当に普通のこと言うと、現状をちょっとでも良くしたいっていう行為だと思うんです。それはモノにおいても、人に対しても、世の中に対しても。

ナガオカ:なるほどね。

長嶋:どうしてもグラフィックは平面なんで、より良くしていくという行為が平面で完結してしまいがちですが、世の中にはその分野の価値観の中で終わる人と、もう少し社会的な人がいる。例えば坂本龍一さんみたいに自分の音楽が音楽の価値観の中だけではなく、自分は世の中をこう思っていてこうなってほしいと思っているってことを音とともに表現して活動として実行しているような人を尊敬しています。そういう人になるには、ものすごく人間力が必要だと思いますけど。

平沼:何かひとつ、人とデザインを結びつける手法についてお聞かせください。今見せてもらっていたスライドを見ていて、全てにおいて人との関係性があるので。建築は、人に使ってもらう為につくる建築と、人が入らなくてもつくれる建築があるんです。

長嶋:そうなんですか。

平沼:寺院とか、見て拝んでいくようなものだったりします。

ナガオカ:うん。難しい質問ですね。

長嶋:うん。人とデザインを結びつけるというよりは、人とその対象を結びつける間にデザインがあるのかもしれないですよね。人がその対象に近づくために、デザインで翻訳して、結びつく為のモノやコトをつくっている。本の装丁もそうですけど、例えばこの「愛国者の憂鬱」という本は坂本龍一さんと新右翼の鈴木邦男さんの対談なんですが、このタイトルと人名を太いゴシック体でドーンって書くと、言葉の意味と相まって本当に右翼の人しか読まないような狭い入り口になってしまうかもしれない。でも、少し細くて軽い書体にしたり、手書きを入れることによって、より受け取ってほしい人、この場合は若い人でしたが、その人への情報の伝わり方を、デザインで変換してあげられるんだと思います。

ナガオカ:この先どうなっていきたいですか?

長嶋:いちグラフィックデザイナーだとしても、より良くしていく行為が平面で完結していくんじゃなくて、企業のようにそれが「活動」になったら良いなって思っています。とはいえグラフィックが自分の中では基礎だと思っていて、たとえば文字詰めをするときに、文字と文字の間の関係性を作るだけでも、そのときにしている判断は、例えば空間のなかでのモノとモノとの関係性を作るときにしている判断に通じるものがある気がします。いろいろなことに応用できるくらい、平面で起こっていることにいろんなものが詰まっている気がするんです。



2014年 2月 23日(日)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込 : 要
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より1階にて先着順で整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
長嶋りかこ (ながしま・りかこ)
1980年11月11日生まれ。グラフィックデザイナー。 2003年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科卒業。 グラフィックデザインを基軸に、ブランディング、 パッケージデザイン、プロダクトデザイン、広告のアートディレクションなどを手がける傍ら 活動として自身のブランド「Human_Nature」や、 現代美術家の宮島達男氏らと行う「PEACE SHADOW PROJECT」がある。 最近の仕事にMercedes-Benz Fashion Week、 山口情報芸術センター10th記念コンサートのデザイン、 坂本龍一氏×鈴木邦男「愛国者の憂鬱」装丁など。 2月12日からBAOBAO ISSEY MIYAKE×Rikako Nagashima「FREE HAND BAG」が発売開始。


ファッション・テキスタイルデザイナー編


      

ファッション・テキスタイル デザイナー編第 4 回目は、matohuさんとD&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時にリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストのmatohuさんに着想やいま感じられていることをお話しいただきました。

堀畑:最近、「日本の眼とは、遠くの完璧な美よりも、身近な自然や生き方の中に、美しさの水源を見つけること。」って感じるんですね。それは当たり前すぎて、通り過ぎてしまっている美しさであって、その眼は見ようとする人にだけ開かれ、発見しようとする人にだけ、そーっとささやきかける。普段見ているものでも、そこに美を見つける眼があれば、何か心に響いてくるんですよね。日本の美意識を1つの眼としてとらえたときに、その眼をスライドして、別の眼をカシャッと入れると、また見える風景が違う。そこに感じる美しさも違うと。その場合、見るのは遠くのことじゃなくて、自分の身の回りの足元の中に、そういう美しさが潜んでるんじゃないかな。そうであるからこそ、それは日本人だけじゃなくて、世界中の人が共感できるような、グローバルな可能性も持ってるんじゃないかなというふうに思ってます。

ナガオカ:うーん。すごいなぁ、もうちょっと早く知ればよかった。いわゆるファッション画みたいなものが存在するんですか?

堀畑:僕たち基本的にデザイン画を描かないんですよ。

平沼:あぁ、うん、何かそんな気配を…

ナガオカ:そんな気配を感じたんですよ

関口:ラフスケッチとかメモは毎回描きます。

堀畑:実際はデザイン画というのは役に立たないんですね。

ナガオカ:役に立たない?


関口:最初の絵の通りに作ると良いものはできないので、二人でどんどん変えていって…

堀畑:立体的に作るので、マネキンに布をかけてチョキチョキ切りながら、ピンを打って作っていくんですね。だから、ハサミの入れ方の角度ひとつで、全然違う服になるんですよ。そういう作業をするので、デザイン画っていうのは最初のためのドラフトであって、できたものは全然違うものになりますね。

ナガオカ:あぁ、なるほど。

平沼:突然ですが、ズバリ、ファッションデザインとは?

堀畑:ファッションっていう言葉は英語ですけど、「流行」って意味じゃないですか。僕たち、流行のデザイナーじゃないんですよね。服飾デザイナーだって自分たちで言っているんですが、服って、ただ単に「着るもの」と、「装うもの」があると思うんですよ。「着るもの」は、ただ暑さ寒さをしのぐものだったり、簡単に着れるもの。装うものっていうのは、着ることで心が変わったり、人の目線が変わったり、生き方が変わったりするようなものなんですよね。僕たちは、その装うための、本質的な服を作りたいという想いがあってやっています。

平沼:服飾デザイナーとしてどんなことに問題を感じられていますか。

堀畑:3.11以降、人の意識も変わってきたと思いますが、世の中に使い捨てのものが多いと思います。ファストファッションも流行してますし、もちろんそういうのもあっていいんですが、価値をじっくり温めてきたものを、自分の審美眼で選んで身に付けるっていうことが大事なんじゃないかなと思いますね。

関口:ファッションって華やかで軽い世界に思われちゃうんですけど、日本のファッションが成り立っているのって、物づくりに依るところがすごく大きいと思うんですよ。テキスタイルを作るところが、こんなにバラエティのある国はないですし、縫製もこんなに丁寧に作るところはない。ファッションって産業としてものすごく大きいんですけど、その底を今まで支えていた表に出てこない部分が、今だんだんなくなってきていて、それがなくなることでファッションの方も良さが減っていっちゃうと思うんですよね。

堀畑:植物でいえば上に花があって、一番先端で咲いている花がファッションデザインだとしたら、今だんだん根っことか葉っぱが先細りしていってるんですね。私たちも取引先がどんどんなくなっていって、そこの部分がどんどん痩せていっているのは非常に切実な問題だと思います。根や葉がなければ美しい花も無いわけです。

関口:ファッションデザインに関わっている人間としてそれをすごく感じています。それを一番発信できるのは、私たちなのかなと思っていて、何かできることがあるか、いま具体的に考えています。

ナガオカ:うーん…、消費の象徴的な意味合いの、ファッションショーという表現に最終的に落としながら、考えてらっしゃることは逆向きなわけですね。

関口:ファッションショーっていうのはひとつの広報なんですよね。やっぱり一枚の服を買っていただくっていうことに尽きますね。

堀畑:ファッションショーは表現のひとつの形で、僕たちはあれが頂点思ってないんですね。一番の頂点は、お客様とお話して買っていただいたり、お客様がその一着を着ていることで心から幸せになっていただけることですね。

2013年 4月 6日(土)
19:00 開場 19:30 開演 21:00 終了
 
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)
※1 当日の受付は19時00分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。19時00分より先着順にて整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
matohu (まとう)
堀畑裕之と関口真希子による服飾デザイン・ブランド。 「日本の美意識が通底する新しい服の創造」をコンセプトに、2005年デビュー。 最初の5年間は「慶長の美」を大きなテーマに、織部・志野・かぶき者など、慶長年間(1596~1615年)の精神を服の造形に活かした大胆なコレクションを発表。 ’09年 毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。 ’11年表参道スパイラルと熊本市現代美術館で『matohu 慶長の美展』を開催。 現在は「日本の眼」をテーマに、固有の美意識を現代に生かす服作りをさらに先鋭的に展開している。 ‘12年 金沢21世紀美術館デザインギャラリーにて『matohu 日本の眼』展を開催。

 



ファッション・テキスタイル デザイナー編第 3 回目は、須藤玲子さんとD&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時にリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの須藤玲子さんに布作りやその姿勢についてお話しいただきました。

平沼:テキスタイルにおいての過去と、現在、これからについてお聞かせください。

須藤:自分が布作りをやってきて、反省もあるんだけれど…、特に、80年代から90年代にハイブリットな時代になって、テキスタイルもハイブリットになったんですよ。私も90年代は、例えばポリエステルに綿を入れるとか、ポリエステルにシルクを入れるとか、アクロバティックに色んな物をミックスさせて、ハイブリットの多機能でってのをガンガンやってきました。ただ、ここにきて、やっぱりそれはまずいなと。

平沼:なるほど。聞きたい聞きたい。

須藤:石油は2050年には枯れると言われているわけで、原油がなくなったらポリエステルなんかできなくなる。テキスタイル製品の6割は原油由来なんですよ。2003年かな、TEIJINがポリエステル、東レはナイロンの完全ケミカルリサイクルを世界に向けて発表したんですね。もう今これだけ使ってる、でも原油を使わなくても、世の中にこれだけある訳だ、それを全部回収すれば回るじゃないって。

でも、ポリエステルに綿なんか混ぜていたらリサイクルできないじゃない。お洋服作るときにも、ポリエステルのお洋服にはポリエステルのボタン、刺繍やジップを付けようよ。そうすれば全部ケミカルリサイクルできて、問題なくリサイクルできるわけ。
90年代につくって、美術館にあるものもあるけども、時代を象徴する為にそういう物は残しとく。それで、それがどうなっていくのか見ていかなくちゃいけない。
私達素材を作っている人間は少しずつですけど…、例えばポリエステルの紙を作っています。紙をポリエステルにすれば100%ポリエステルの紙の布ができるし、ということを少しずつ。これも、リサイクルと同じように、全てが理想的にはいかないのよね。やっぱりこれ欲しいよってのもあるから、ピュアな形ではいけないところも…。でも、5年後10年後には完璧にしたいなと思っているんですよね。

ナガオカ:最初の、漁師の服の話を聞いて、あの辺が須藤さんのきっかけになってるとしたら、かなり長い畝が最初からあったんですよね? 実際に「布」の仕事をされる時のそのスタート地点からが、すごくスパンの長いものであったが為に、須藤さんみたいな仕事が成されてきたんだな、と思ったんですけどね。

須藤:割と早い時点、83年84年辺りから、「布」の布作りの中にそういう考え方はあったんでしょうね。それが枝分かれして、いろんなモノが出来ているっていう感じですかねぇ。


平沼
:皆さんに最後に聞いているのですが、テキスタイルデザイナーってどんな職業ですか?

須藤:テキスタイルデザイナーはテキスタイルをデザインするって言っちゃったらだめだよね。でも、テキスタイルってやっぱり素材なので、よく言われるのは、「何かのために布をデザインしてますか?」って聞かれるんですよ。例えばファッションのため、建築のため。実は私はそういう意識を持ったことがなくて、「布」のデザイナーにもいつも言っているのは、「何かのためにデザインするのではなくて、その何かを作ろうとしている人たちがドキドキする、動くような素材を作りましょうよ」と。そういうものを作るのがテキスタイルデザイナーなんじゃないかなぁと思っていますね。

2013年 2月 28日(木)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より先着順にて整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。

須藤 玲子(すどう・れいこ) テキスタイルデザイナー
茨城生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科デキスタイル研究室助 手を経て、株式会社「布」の設立に参加。現在取締役デザインディレクタ ー。東京造形大学教授。毎日デザイン賞、ロスコー賞,JID部門賞等受賞。 英国UCA芸術大学より名誉修士号授与。日本の伝統的な染織技術から現代 の先端技術までを駆使し、新しいデキスタイルづくりをおこなう。作品は 内外で高い評価を得ており、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美 術館、ボストン美術館、ビクトリア&アルバート美術館、東京国立近代美 術館等に永久保存されている。 最近の代表作にマンダリンオリエンタル東 京のテキスタイルデザインがある。




ファッション・テキスタイル デザイナー編第 2 回目は、皆川明さんとD&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの皆川明さんに作品や今、感じていることをお話しいただきました。

皆川:家具、それはやっぱり祖父母の影響ですね。祖父母が家具屋をして、作ってもいたんです。なので、そういうのも興味深いというか。

平沼:で、2005年に安藤洋子さんの舞台衣装をやられている。

皆川:はい。フォーサイス・カンパニーの、フォーサイスの下でディレクターをしている洋子さんは、高校の1コ上で、陸上部の先輩の親友だったんで、仲が良かったんですよね。友人で文化出身のコンテンポラリーダンサーがいるんですけど、見に行ったら安藤洋子さんとの2人での舞台だったんですね。安藤洋子さんを見に行ったんじゃないんですけど、終わった後に楽屋に行って。バトミントン部だったけど、踊ってんだって。で、僕も陸上部だったけど、洋服作ってんだよなんて言って(笑)

ナガオカ:そんな近くに、なかなかそんな人いませんよ。

皆川:それで何年かしたら、洋子さんがそのフォーサイス・カンパニーに呼ばれて行ったんで、それでフォーサイス・カンパニーともお付き合いが始まって。最初のパリコレはランウェイやりたくなかったんです。舞台の上をこうやって歩く、あれじゃない方が良いなと思って、フォーサイスのメンバーに何人か来てもらって。どちらかというと、僕らの服を着てもらって、ダンスを見てもらおうと思ってやったんです。そんなことをやったりした後に、舞台衣装を作ったりとかという流れになったんです。

皆川:この画像はフォーサイスのメンバーなんですけど、壁に自分が絵を描いて、それにこうダンサーが即興で踊ってくっていうようなものをやったんですよね。これはまた違うシーズンの、僕らの展示会場でフォトシューティングをしたんですけど。これもどちらかというとランウェイというよりは舞台みたいなところを作って、そこにモデルがパーッと出てきて、ていうのをやったんですけどね。

ナガオカ:うん…。なんか、僕が知っているミナペルホネンとは違うぞっていうか。

皆川:そうですね。

ナガオカ:ふーん。なんか感覚としては何をしている感じなんですか? 服を作ろうとしているのか、テキスタイルを作ろうとしているのか、なんかこう現象としてなんかそういう…

皆川:基本的には、服に向かってくテキスタイルです。本当に服のことを考えて図案を描いてますね。

ナガオカ:じゃあもう、例えばイスの張地のことだったら、もう素直にそこに向かって?

皆川:はい、そうです。物性の強度とか、スケールとかもやっぱり違うんで。洋服の場合だと図案を四角の中に描きますけど、ここに前身頃の型紙を置くようなとか、ここに袖が来るようなみたいに構図を作ってくんで。四角い絵の中の構図というよりは、そこに型紙を置く前提で図案を描く。

ナガオカ:なるほど。

平沼:ファッションデザイナーとして、どんなことに問題を?

 

皆川:僕の立場、ファッションでいうと、ファッション産業に興味があって。製造の環境も含めて1回リセットしたいんですよね。どの分野でもそうですけど、このままだと作る場所が無くなっちゃうんで。デザイナーが着る人だけじゃなくて作る人に対してもケアする、作る場所を残すためにどうするかっていうことが今一番気になりますね。それを活性化しようと思うと、いいデザインじゃないと結局着てもらえないから成立しないし、もちろんそのデザインは、着る人のために向かっていかなきゃいけないんですけど。

ナガオカ:それって成立するもんですか?

皆川:僕もどうしたら成立するかなって考えた結果、どのくらいその材料を生かすかっていうことに尽きるというか。ファッション産業、作る側がうまく回らない理由っていうのは、価格が適正にならない、生地を作ってもアパレルが生地値を値引きしたりとか、対価が正当に払われないということ。でも一方ではその生地を結構無駄にしているわけです。そのバランスを変えれば工場は成立するんで、青山にピースっていう端切れを利用した店を作ったり、ということにしたんですね。

ナガオカ:なかなかね、デザイナーやっていながら産地に行って、その作られたものの有効な利用をして、それから売って。ファッションのサイクルの中でシーズンとかコレクションとかを気にしながら、そういう所にもちゃんと答えていく。全部成立させるのって大変ですよね。

皆川:そうですね。でもそこまで、やるべきかなと。デザイナーが1つのプロダクトの形や価値を作っていくだけじゃなくて、その製造工程も見てかないと、上手くいかないかなっていうのは、たぶん一緒ですよね。

平沼:一緒です。
ナガオカ:一緒だなって今思いました。

2013年 1月 11日(金)
18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション(予定)
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円   |   定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)   |   申込
※1 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2 当日のご参加も若干名様まで可能としております。18時30分より先着順にて整理券を発行します。
※3 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。

皆川 明(みながわ・あきら) ファッションデザイナー
minä perhonen デザイナー
1967年生まれ。1995年に自身のファッションブランド「minä(2003年よりminä perhonen)」を設立。オリジナルデザインの生地による服作りを進め、国内外の生地産地と連携して素材や技術の開発に注力する。デンマークkvadrat社、英LIBERTY社をはじめとするテキスタイルメーカーにもデザインを提供。2006年「毎日ファッション大賞」大賞を受賞。近年は家具やうつわなどの生活デザインまた、青森県立美術館、東京スカイツリー®のユニフォームのデザインも手がける。2009年10月にはオランダAudax Textielmuseum Tilburgにてデザイン展が、2010年9月には東京・青山のスパイラルガーデンにてミナ ペルホネン展覧会「進行中」が開催された。ブランド最新刊に書籍『minä perhonen?』(ビー・エヌ・エヌ新社)がある。





第 1 回目は、ファッションデザイナーの菱沼良樹さんと、D&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの菱沼良樹さんに作品や今、感じていることをお話しいただきました。また、トークの終了後は懇親会を恒例企画として行いました。

ファッション・テキスタイル デザイナー編 第1回目となる4月20日も、たくさんのお客様にお越しいただきました。 ゲストの菱沼良樹さんの学生時代のお話や、作品についてお話しいただきました。

平沼孝啓:ファッションデザイナーのひとって大きな母体をもちながらやられている方が多くて、相応の経済効果だったり…

菱沼良樹:そうですよね。求められますよね。意識しなかったんだけど、なんかのきっかけで売れちゃうんですよね。服って当っちゃうことがあるんですよ。なんでこんなに売れちゃうんだろうみたいな。お金がぐわーっと入ってくるわけですよね。するとその辺から狂い出すというか。いいのかもしれないけれども。ビジネスになってしまうわけですよね。いろんな人が参入してきたり、組み立てが段々かわっていくんですよね。最初は一人で好きにやっていたものが、組織化していくというか。どんどん売れる機械化していくというか。ファッションてみんなそういうところがあるんじゃないかと思うんですよね。それを切り離してやるということをもっと慎重に考えなければならないと思うんですよね。そういう時代に差し掛かっているんじゃないかと思うんですね。それを今まで売れ売れ、最後は自分のブランド売って一丁上がりみたいなのがあるじゃないですか。常にお金が優先しているところと、ファッションというのが物欲の極致で、虚栄心を満足させたり、物だけの人間をつくっていったということもあると思うんですよね。それが21世紀に合わなくなったということだと思うんですよね。それに気づかなきゃならない。安くするのが解決になっているとは思わないですよね。今は安いものが売れているじゃないですか。それがファッションのシンボルになっているけれども、あれはファッションとは関係ない部分じゃないかと僕は思ってますけどね。

平沼孝啓:これ、着れない服っていうコンセプトですよね。

菱沼良樹:これ4年くらい前でしたっけ、パリのオペラ座なんですけど…

ナガオカケンメイ:ん?CGじゃないんですか?

菱沼良樹:リアルです。

ナガオカケンメイ:すごいな…(笑) 現実にやったんですね。

菱沼良樹:現実にパリのオペラ座借りたんです。このとき興味あったのは誰も着れない服。(笑)誰も着れないからファッションショーではなく、それをインスタレーションみたいなかたちでやりたかったんですよ。女性像が大事だとおもって、服と同時にマネキンというか、女の子のことをずっと考えていたんですよね。どういう感じにしようかと。天野喜孝さんってガッチャマンとかファイナルファンタジーの人、と会う機会があって。むちゃくちゃ話が合ってしまって、いろんな話を延々していて、女の子を一緒につくろうと。それでこのプロジェクトが俄然リアリティを帯びてきたと。イブって名づけたんですけど、宇宙からやってきた女の子のコンセプトで。この女の子をつくったのが始まりなんですよ。天野さん経由でスポンサーがついて、それでこの夢みたいなふざけた話が現実化したんです。

ナガオカケンメイ:すごい…

菱沼良樹:どうせだからパリのオペラ座と清水寺でやろうみたいな 。

ナガオカケンメイ:…(笑) どこが共通してるんですかね…

菱沼良樹:ある意味で西洋の極致と東洋の極致のような。これバーティカルクローズって名づけたんですけど、普通、服って体に対して水平についてるじゃない。全く逆で、布が体に立ってる状態の服をつくろうというコンセプトなんですよ。布が短冊状に立っているんです。だいたい一着の服2,000万円なんですよ。0.5mmずつ大きくなったり小さくなったりして形をつくっているんです。

平沼孝啓:そのころ菱沼さんのところに遊びにいくと、つくってる人たちがバタバタ倒れていて…

菱沼良樹:みんなやめていったというか…。型紙が2,000枚くらいあるわけです(笑) レーザーカットで裁断されているんですね。横に糸が通っているんですね、縫ってないんです。糸を5か所くらいで通していくだけでつくれちゃう簡単な服なんです。

ナガオカケンメイ:簡単…(笑)

菱沼良樹:でも、1から2,000まで全部順番に通していかなければならない。番号ついているんだけど、間違える人いるんですね。それも500くらいやらないと間違えてるかどうかわかんない(笑)

ナガオカケンメイ:それは倒れるわ(笑)

菱沼良樹:結局モデルは20人つくったんですけど、裸なのはできなかったと(笑)

会場:(笑)
2012年 4月 20日(金) 18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円 (懇親会・参加費共)  |  定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)  |  申込 不要
※1: 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2: 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
菱沼良樹(ひしぬま・よしき) ファッションデザイナー
ファッションデザイナー。1958年 仙台市生まれ。三宅デザイン事務所を経て、80年フリーランスデザイナーとなる。83年 第1回毎日ファッション大賞 新人賞受賞。 87年 オペラ「魔笛」(北京公演、国際音楽芸術家協会主催)で衣装を担当。90年 「国際花と緑の博覧会」の国際陳列間の庭を飾るシンボルモニュメント『生命樹』をデザインする。
92年 ヨシキヒシヌマ ブランド設立と同時に、パリ・コレクションをスタートする。96年 毎日ファッション大賞受賞。オランダ・ハーグのジェーメンテミュージアムにて「ヨシキヒシヌマ展」を開催。同国、ネザーランドダンスシアターヨーロッパ公演「アルキンボルド・2000」バレエ衣装のコスチュームデザインを手掛る。
04年 パリ・オペラ座にて“La Septime Lune”三島由紀夫の「近代能・斑女を基にした新作バレエ」の衣装デザインを担当。05年 アクシスギャラリーにて、3Dニット展を開催する。09年 ドイツ、ミュンヘンバイエルン国立劇場“ZOLVOGEL”バレエの衣装デザイン。パリ・オペラ座、京都・清水寺にて「天野喜孝、菱沼良樹&EVE展」を開催。12年 パリにて“YOSHIKI HISHINUMA COUTURE”、オーガニックリネンとコットンを使用したオーガニッククチュールを世界で初めて発表した。
www.yoshikihishinuma.co.jp/


現代美術家・アーティスト編

  


第 4 回目は、美術家の束芋さんと、D&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの束芋さんの作品や活動を中心に、今、感じていることをお話しいただきました。また、トークの終了後は懇親会を恒例企画として行いました。

第4 回目となる2月24日も、たくさんのお客様にお越しいただきました。 ゲストの束芋さんの学生時代のお話や日々の生活、制作することと社会との関係性についてお話いただきました。

平沼孝啓 どういうふうに見てもらいたいですか? 例えば今の作品であったり…

ナガオカ
ケンメイ

僕はさっき見た作品とか、黒沢映画のようなおどろおどろしい、何か強いメッセージを伝えたいんだけど、直接的にはわからないような。日本人の奥ゆかしさというか、奥に秘めたようなものを全然違うもので表現してるように見えたんですけど…、上手く説明できない。 上手く説明できないから、今日は直接聞いてみたいと思っていたんですけど、全然わからないんですよ。にこにこしてるし。(笑)

束芋 わからないでいいと思うんですよ。わからないということが一つの答え
  だと思っていて、わかってもらおうと思ってつくっているわけじゃないんで。
私が意識してきたのは、なるべく作品をきれいにからっぽにしておくんです。料理をつくるひとと器があるとして、私は器づくりをしていると思っていて。器の中に盛られる料理は、鑑賞者がその作品をみたときに、自分の体験として盛り付けてもらって、でそれを食べてもらう、という感じがあって…。

ナガオカ
ケンメイ
うん。うん。
束芋

なので、今料理をつくる気にならない人もいるだろうし、器だけで眺めているのがいいという人もいるだろうし、それはそれぞれで。でも自分の体験が、いつか、必ずそこに盛られるんじゃないかな、と思っています。

ナガオカ
ケンメイ
うん。うん。なるほど。
平沼孝啓 これからどんな作品をつくりたいと思っていますか?

束芋 美術作品を前にしたときに、私も前はそうだったんですけど、それを描いた人はどういうつもりでそれを描いたのかと一生懸命考える人が多いんじゃないかなと思うんです。
でも私は、私の作品を前にしてくれた人には、自分とこの作品はどういう関係なのか、単純にそこにできあがる関係を考えて感じてもらいたいなと思っていて。
私がどうであれ、その作品はそこにあるわけだから、その作品が自分にとってどうなのか、自分自身がどう感じているのかということを感じてもらえる場をつくりたいなと思っています。
2012年 2月 24日(金) 18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円 (懇親会・参加費共)  |  定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)  |  申込 不要
※1: 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2: 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
束芋(たばいも) 現代美術家
1975年兵庫県生まれ。1999年、京都造形芸術大学卒業制作として発表したアニメーションを用いたインスタレーション作品「にっぽんの台所」がキリン・コンテンポラリー・アワード最優秀作品賞受賞。以後2001年第1回横浜トリエンナーレ、02年サンパウロ・ビエンナーレ、06年、シドニー・ビエンナーレ等数々の国際展に出品。主な個展に「ヨロヨロン」(2006/原美術館)「断面の世代」(2009/横浜美術館、2010/国立国際美術館)。2011年ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家へ選出され、新作「てれこスープ」(2011)を日本館で発表。長野県在住。



第3 回目は、美術家のヤノベケンジさんと、D&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めたのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストのヤノベさんの作品や活動を中心に、今、感じていることをお話しいただきました。また、トークの終了後は懇親会を恒例企画として行いました。

第3 回目となる12月16日も、たくさんのお客様にお越しいただきました。
ゲストのヤノベさんの制作に向かう考え方や、東日本大震災が起こったあと、日々感じている想いについて伺いました。また、第1 回目のゲスト 名和晃平さんにもお越しいただき、芸大の先輩でもあるヤノベさんへのコメントをいただきました。


平沼孝啓 すごく単純な質問をしてもいいですか。今年、福島原発の事故があってからは、みなさん身近に感じられていますけど、正直、ニュースで知っているチェルノブイリは怖いところというイメージがあります。現地に行くことには躊躇しなかったのですか。
ヤノベ
ケンジ

躊躇することはありませんでした、自分が表現者であって、何かものをつくったり、表現することによって自分の存在意義を感じたり、自分自身の中にある可能性みたいなものを開いていくことに対しては、ものすごく執着心があったのでしょうね。自分の中のイマジネーションが枯渇することの方が、何よりも怖いのです。お金がなくなったり、生命の危機を脅かすよりも、もっと存在意義を脅かされるものだと思うので、それをもし見つけられるのだとしたら、できることに関しては何でも挑戦したいと思っていました。

だから作品の規模がどんどん大きくなったり、つくるときにはかなり危険なことをしているんですけど、そんなことよりも新しい概念や可能性を発見したいと思ってしまう気持ちの方が強いのでしょうね。
平沼孝啓 この先、どんな作品をつくりたいですか。
ナガオカ
ケンメイ
あっ、それ、僕も興味あります!
ヤノベ
ケンジ

興味ありますよね。どんな作品つくったらいいと思いますか?(笑)

ナガオカ
ケンメイ
でも何か、体当たりものですよね。
ヤノベ
ケンジ
そんなことはないと思いますけど。(笑)でも、人間の生きる姿勢としては、体当たりでいかないと、とは思っています。
平沼孝啓 【画像】これは新作ですか?
ヤノベ
ケンジ

この「Sun Child」は、震災後に初めてつくった作品です。だから、ものすごく分かりやすい作品をつくらないといけないと思って、つくりました。ただ単純に「こども」で、男の子か女の子かわからない。怪我をしているけど、たくましく、防護服を脱いでも生きていけて、手には希望の太陽を持っています。この作品を、岡本太郎さんが長らく住み、アトリエにもして

  いた岡本太郎記念館というところで、岡本太郎生誕100周年記念の最後の展覧会「太陽の子 太郎の子」で展示しています。
これ実は引用している作品があるんですけど何かわかりますか?たぶん誰でも知っていると思いますよ。
ナガオカ
ケンメイ
会場の方どなたかご存知ですか?
ヤノベ
ケンジ
そう、その通り。ミケランジェロのダビデ像です。イタリア・ルネサンスの名作ですね。ルネサンスというのは、ペストが流行して、イタリア国民が大量死した後に起こった芸術運動です。いわゆる再生、復興を意味するリバイバルの語源にあたるのがルネッサンスですよね。その代表作であるミケランジェロのダビデ像というのは、強敵・ゴリアテに立ち向かう少年ダビデの姿を表しているのですけど、危機的な状況に立ち向かう当時の市民を象徴するものだという解釈がなされるようになって、それが今の日本の状況とすごく重なっていているように感じました。今、美術家として、人々の心の中に踏み出す勇気を与えるようなものをつくらなければ、また僕自身がそういうものを見たい、世の中にあってほしいと思いながらつくった作品です。そういう意味では、今の状況、今の時代にしかつくれない作品だと思っています。
2011年12月16日(金) 18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円 (懇親会・参加費共)  |  定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)  |  申込 不要
※1: 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2: 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
Text by OPENERS
12月16日(金)に開催する連続トークイベント第3弾では、本年、岡本太郎記念館にて企画展を開催するなど、大阪を拠点に全国で活躍中の現代美術作家 ヤノベケンジさんと、D&DEPARTMENTを主宰するデザイナー ナガオカケンメイさんという豪華ゲストによる対談を実施。モデレーターを務めるのは、『D&DEPARTMENT OSAKA』オープンのさいに建物のリノベーションを手がけた建築家の平沼孝啓さん。ゲストのヤノベさんの作品や活動を中心に、それぞれが“今”感じていることを語ります。
トーク終了後は恒例の懇親会も開催。参加者同士が楽しく交流できる会になればと思っています。ぜひお誘い合わせのうえ、気軽に参加ください!
ヤノベケンジ(やのべ・けんじ) 現代美術作家
1965年大阪府生まれ。 1990年のデビュー以降「サヴァイヴァル」をテーマに,終末の未来を生き抜くための機能的作品を制作.1997年より自作の放射線感知服を着て,原発事故後のチェルノブイリなどを訪問する「アトムスーツ・プロジェクト」を開始。01年より「リヴァイヴァル(再生)」へテーマを拡大,国内外で精力的に発表を続けている。 www.yanobe.com/ 



第2 回目は、美術家の高嶺格さんと、D&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行いました。モデレーターを務めるのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの高嶺格さんの作品や活動を中心に、今、感じていることをお話しいただきました。また、トークの終了後は懇親会を恒例企画として行いました。
第2 回目となる10月28日も、たくさんのお客様にお越しいただきました。
ゲストの高嶺さんの制作に向かう考え方や、日々感じている想いについて伺いました。途中、第1 回目のゲスト 名和晃平さんが登場するサプライズもありました。


ナガオカ
ケンメイ
名和さんから見た高嶺さんは、どういう存在ですか。
名和晃平

僕、高嶺さんと同じ京都市立芸術大学に通っていたんですけど、大学の先生にソーラーカーをつくっている人がいたんです。当時は「ソーラーカーなんて」って言われる存在だったんですけど、その先生は、ずっとエネルギー問題を訴え続けていて、けっきょくそのソーラーカーは鈴鹿で優勝して、アメリカまで行ったんです。それがいま、ソーラーカーってすごく必要とされるようになっていて。アーティストが、10年も20年も前に、一人で言い続けていたことで社会が変わる。きっとみんなそういう可能性を信じてやっていて、高嶺さんがやられていた「スーパーキャパシターズ展」というのはまさにそういうことだと思うんです。

ナガオカ
ケンメイ
素晴らしい解説によって、さっきまでモヤモヤしていたところが、わかってきました。
平沼孝啓 高嶺さん、合っていますか?
高嶺格 あ、合ってます。そうです。
ナガオカ
ケンメイ
きっと、高嶺さんはあまのじゃくなんです。あまのじゃくだから、誰かに頼まれて行って、その状況をみて、主催者の影の目論見を察して、バカヤローと思って、その反対するパワーでアートをつくる。どうですか、半分くらい合っていますか?
高嶺格

あ、合ってます。そうですそうです。

名和晃平 僕、高嶺さんの作品から、アンチテーゼを感じることが多いのですけど、やっぱりいま社会に対して怒っていますか?
高嶺格 はい、怒ってます。常に怒り続けています。最近は「怒りのガーデンニング」っていう展覧会をしました。
名和晃平 その怒る対象は、いろいろあると思うんですけど、どういう対象ですか。何かを変えたいと思ってるんですか?
高嶺格 変えたいと思いますね。具体的ではないですけど、すごい変えたいと思ってます。
名和晃平 現状に対して怒ってるんですか。
高嶺格 例えば家の周りの景観ひとつとっても、均一化していく様子に毎日僕は怒ってます。でも、それに対して僕ができることっていったら、青森でツリーハウスつくったりとかね。
平沼孝啓 美術家とはどういう職業ですか?
高嶺格 美術家はね、すごくいいです。僕、いまの仕事とか、自分のシチュエーションとか、すごく気に入っています。美術家は、いい職業です。
2011年10月28日(金) 18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション
D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA 4F 大阪市西区南堀江2-9-14
入場 1,000円 (懇親会・参加費共)  |  定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)  |  申込 不要
※1: 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2: 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
Text by OPENERS
10月28日に開催される連続トークイベント第2弾では、本年、横浜美術館で大規模な個展を開催するなど、活躍中のアーティスト 高嶺 格さんと、D&DEPARTMENTを主宰するデザイナー ナガオカケンメイさんという豪華ゲストによる対談を実施。モデレーターを務めるのは、『D&DEPARTMENT OSAKA』がオープンするさいに建物のリノベーションを手がけた建築家の平沼孝啓さん。ゲストの高嶺さんの作品や活動を中心に、前回同様「シェア」をテーマにそれぞれが“今”感じていることを語ります。
高嶺格(たかみね・ただす) 美術家
1968年鹿児島生まれ、滋賀県在住。
京都市立芸術大学工芸科漆工専攻卒、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー修了。
パフォーマンス、ビデオ、インスタレーションなど多様な表現を行っている美術作家である。アメリカ帝国主義、身体障害者の性、在日外国人などの社会問題を扱った作品、また移民労働者を取り上げた作品などで知られる。
1993年から1997年にかけて、パフォーマーとしてダムタイプで活動したほか、ダンスやオペラ作品における舞台美術、音楽家の大友良英とのコラボレーションなど他ジャンルとの共同制作も数多い。近年は自らが演出を手がける舞台作品を発表し、演出家としても活動する。
第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2003)、釜山ビエンナーレ(2004)、横浜トリエンナーレ(2005)、 あいちトリエンナーレ(2010)など、数々の国際展/グループ展に出品している。
近年、建築に関係する作品をいくつか発表しており、バンコクでの「Twist & Shout」展(2009)において、チェンマイで土嚢建築を使ったレジデンスを運営するOng氏とコラボレーションを行ったほか、金沢21世紀美術館でのプロジェクト「Good House, Nice Body 〜いい家・よい体」(2010)では建築家の渡辺菊眞氏と共同制作、同年の青森国際芸術センターでの滞在制作では、赤松の根が中空に吊り下がったツリーハウスを制作した。



第1 回目は、現在、東京都現代美術館で展覧会を開催中のアーティスト 名和晃平さんと、D&DEPARTMENT を主宰されるデザイナー ナガオカケンメイさんの対談を行います。モデレーターを務めるのは、D&DEPARTMENT OSAKA がオープンする時に建物のリノベーションをされた建築家の平沼孝啓さん。
ゲストの名和晃平さんの作品や活動を中心に、「シェア」というキーワードをもとに、今、感じていることをお話しいただきました。また、トークの終了後は懇親会を恒例企画として行いました。
第1 回目となる6月24日は、定員を大きく上回る121 名のお客様にお越しいただきました。
ゲストの名和さんの美術に対する考え方や、名和さんがディレクターを務めるクリエイティブプラットフォーム「SANDWICH」など、その活動について伺いました。


平沼孝啓 そもそもなぜ美術家になろうと思ったんですか?
名和晃平

子供の頃から工作や絵が好きで、ずっと何かをつくっていました。それがいまも止まってないかんじです。
もともと現代美術はあまり好きじゃなかったんですが、大学院のときに2ヶ月かけてヨーロッパを旅したんです。そのとき、現代美術の背景に 、古くから脈々と受け継いできた歴史があることを知って、おもしろいと思うようになりました。

平沼孝啓 名和さんの代表作「PixCell(ピクセル)」について教えてください。
名和晃平 僕はインターネットで検索したモチーフをスタジオに取り寄せて、ピクセルという彫刻に置き換えてます。表面に付いてるのはクリスタルガラスの球体で、この球体を通してしか中が見れなくなっています。
  現代は、インターネットの画面を見て、その中にある触れることもできない物を買ったりしますよね。ピクセルはそういう物と自分の距離感をあらわしています。
ナガオカ
ケンメイ
名和さんがディレクターを務められているクリエイティブプラットフォーム「SANDWICH」というのは、どういう場所なんですか?
名和晃平 もともとサンドイッチ工場だった建物をリノベーションしてスタジオにする計画だったんですが、いろんな人にリノベーションの相談をしているうちに、だんだん人が集まるようになってきて、みんながここの場所を気に入ってきたんです。それだったら建築家とかデザイナーっていうそれぞれの立場を抜きにして、おもしろいことはおもしろいって言い合えるような場所にしていこうということになったんです。
ナガオカ
ケンメイ

名和さんはSANDWICHのアーティストとしての側面と、ディレクターとしての側面をお持ちですが、感覚的にはどう仕分けられてるんですか?

名和晃平 それぞれの立場を考える必要はあると思っていますが、あまり分けてはいないです。
  ただ、一般企業の方とお仕事することもあるので、社会的な感覚も必要ですし、何をやっても許される自由度の高い非社会的な雰囲気も保ちたい。いつでも社会から一歩、出たり入ったりできるような精神状態につくっておきたいと思っています。
ナガオカ
ケンメイ
名和さんのマネージメント的な感覚がそれを可能にしているんでしょうね。なかなか普通はそんなことできないですよ。
平沼孝啓 美術には社会の中でどんな役割があると考えていますか?
名和晃平 社会の価値基準みたいな幅があるとしたら、そこから全然違うところに飛び出した人が、戻ってきて伝えてくれることってあると思います。例えば夢の世界や狂気の世界で生きている人というのは、社会の標準仕様の中では危ない人と言われたりしますが、美術や彫刻の世界では、精神的にそこまでダイブしてもOKなんです。勇気を持ってダイブし続けて、ギリギリのところで戻ってきてその収穫を見せる。それが美術の役割かなと思います。
 
 
2011年6月24日(金) 18:30 開場 19:00 開演 20:30 終了
20:30 - 21:30 レセプション
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入場 1,000円 (懇親会・参加費共)  |  定員 60名 (当日開場にて先着順座席選択)  |  申込 不要
※1: 当日の受付は18時30分より先着順にて開始いたします。お店入り口・向かって左側の階段より、4階まで直接お越しください。
また、席に限りがあり、立見になる場合がございます。どうぞお早めにご来場ください。
※2: 開始時間に遅れられた場合、満員に達した場合、来場をお断りする場合がございます。あらかじめご了承ください。
Text by OPENERS
アートと建築、デザインの接点 − 6月24日の第1回目は、現在、東京都現代美術館で展覧会「シンセシス」を開催中のアーティスト 名和晃平氏と、D&DEPARTMENT を率いるデザイナー ナガオカケンメイ氏による対談。
名和氏は、ビーズやプリズムなどがちりばめられた鹿のオブジェなどの作品で知られる。現在アートとデザインの世界で活躍する2人とともに、D&DEPARTMENT PROJECT OSAKA のリノベーションをてがけた建築家で、名和氏・ナガオカ氏とも親交も深い平沼孝啓氏がモデレーターとして登壇する。
具体的なテーマは当日までのお楽しみだが、ゲストの名和晃平氏の作品や活動の"やり方"を中心に、アートや建築、デザインについて大いに語られる予定。
トークの終了後は懇親会がおこなわれるので、アート、デザイン、建築界の横断的な交流の場としても盛り上がりそうだ。
名和晃平(なわ・こうへい) 美術家
1975年大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程彫刻専攻修了。京都造形芸術大学准教授。2010年より京都・伏見区にクリエイティブプラットフォームとして立ち上げたSANDWICHディレクター。
主な展覧会として、個展「Synthesis」(SCAI THE BATHHOUSE、2010)、「パラレル・ワールド」(東京都現代美術館、2008)、第6回アジア パシフィック トリエンナーレ(ブリスベン、2009)、「Bye Bye Kitty」(ジャパンソサエティー、ニューヨーク、2011)など、他多数。第14回バングラディシュ ビエンナーレ(2010)では最優秀賞を受賞した。
2011年6月10日〜8月28日まで、東京都現代美術館で個展「名和晃平ーSYNTHESIS」を開催。 http://sandwich-cpca.net/
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